2023年4月1日土曜日

根岸病院分会ニュース 第29号


夜勤3回外しは不当な重処分である。
組合は認めないぞ!

根岸病院で働く仲間の皆さん。

 組合員 Aさんに対する夜勤3回外しは不当な重処分です。この夜勤外しに対する謝罪と退職届撤回を求めて、病院側との第2回目の団交が1月17日にリモート形式で開催されました。遅くなりましたが、以下に報告します。
 そもそも第1回目の団交が10月4日に開催され、それから3カ月以上も経過してからの第2回目の団交となりました。病院側の日程調整で引き延ばされ、病院側の担当者がコロナ療養となり団交設定ができない場面もありましたが、病院側の対応は不誠実であり、組合は団交の冒頭に抗議しました。解決が引き延ばされたことによって、この半年余り、Aさんはアルバイトでかろうじて生計を立てていたのであり、断じて許されるものではありません。

論点をすり替える病院側の不誠実対応
   
 今回の問題の発端は、Aさんが1年以上も前から病棟長に対して「夜勤を平等に入れて欲しい」と要請していたことにあります。第2回団交では、病院側が主張する「勤務態度が悪いから、夜勤3回をゼロにしたのは当然のことである」の主張に対して、組合から「それはいつから認識しているのか」の質問に対し弁護士は「ずっと前から悪かったんだ」と答えます。組合からは、「これまで夜勤は外されることなく入っていたのはなぜなのか?」「8月も3回夜勤が入っていた」「Aさんに注意したのは、全体に対する注意喚起と7月31日に本人に対し仕事中にスマホをいじっている人に夜勤をまかせられないと通告し夜勤3回を外した時の2回だけである」「夜勤3回外しは重処分であり、減給処分ではないか」と追求しました。しかし、病院側は「勤務態度が悪い」からの一点張りです。
 本質的な問題は、Aさんが訴えていた「夜勤を平等に入れて欲しい」の要求にあります。8月の勤務表が提出された7月中旬すぎに病棟長に対して、メールで「平等に入れて欲しい」と訴えました。メール発信以降、勤務では会わず7月31日に病棟長に呼び出され夜勤ゼロを通告されました。一年前から訴えていた要求は無視されていたのだの追求に対しても、弁護士は「Aさんは5回入っている月もあった」と返し、「平等に入れて欲しい」の訴えを、終始すり替える不誠実対応でした。
 団交の後半では、夜勤をまかせられないと主張するが、組合からは「クラスターの際に、看護師が半数あまりコロナに罹患し病棟に来れなくなった際に、応援の他病棟の看護師に(この病棟での勤務経験もないにもかかわらず)夜勤業務に入ってもらうことまで実施していることは危険行為そのものではないか」との追求には、病院側は「この問題とは関係ない」「非常時だから」と逃げる有様でした。
 組合は、この問題は、労働者が職場環境についてささやかな声をあげたことに対する無理解、おさえつけにあったと思います。

「夜勤を平等につけて欲しい」、これは問題提起であり、組合は解決へ向けて闘います。

 組合は Aさんが訴えた「夜勤を平等につけて欲しい」の訴えは、労働者としてのささやかな要求であり、生活を支えていくための重要な要求です。病院で働く労働者であるならば誰もが理解してくれる課題であるはずです。
 なぜならば医療労働者の賃金が低いからに他なりません。根岸病院は特に低賃金です。毎年の賃上げも二千円に満たないものです。昨年はコロナクラスターを4回繰り返すなかで根岸の労働者は必死に働いてきました。しかし、それに見合った賃金など保障されません。その中で、夜勤手当は医療労働者にとっては切実な賃金の一部なのです。
 確かにAさんは夜勤の回数が極端に少なかったわけではありません。しかし、「平等につけて欲しい」の要求は切実な問題でした。しかし、病棟長はこの問題で Aさんと話し合うこともなく、事実上無視されていました。そして、昨年の7月に「平等につけて欲しい」と再び要求したら、「勤務態度が悪いから」と告げられ、夜勤3回分を外されゼロになったのです。1年余り、「平等につけて欲しい」の要求を否定・無視されれば、労働者がやる気をそがれ、くさる気持ちが態度にあらわれることもあります。あげくの果てに、夜勤がゼロになれば、生活が成り立たないとなり、衝動的に退職届けを出すに至ったのです。病院側は一人の労働者の生活を破壊しているわけであり、その奪われた分は保障する必要があるのです。
 組合は、「夜勤を平等につけて欲しい」の要求は、あらためて根岸で働く労働者の実態に問題提起を投げかけたものと考えます。Aさんから、最初にこの問題を相談されたときに、組合は「他の人が夜勤を5回入っているから、私も5回にすべきであると要求することはありません」と明確に伝えたうえで、組合の夜勤に対する考え方は、「夜勤は過酷な労働であり、安全問題を第一に考えます。
 よって夜勤の回数は労働者全員が月に4回以内にすべきであると」伝えました。確かに夜勤の配置を決めるのは、病棟の責任者である病棟長です。しかし、夜勤の上限を月に4回までと区切ることによって、夜勤の回数は平準化することになるはずです。そして4回までとすることにより、夜勤のできる労働者を病棟に配置しなければならないし、日勤帯の働ける労働者も増えることになります。昨年のクラスター下の各病棟の状況をみて下さい。コロナに罹患し、病棟から医療労働者が減る中で、残った労働者は日勤も夜勤もまわすために夜勤を5回6回と入る過酷な労働が続いたのです。これも、元々が病棟に配置されている労働者の人数が少ないからです。医療労働者の置かれている低賃金、少ない人数で職場をまわしている現実をコロナによって暴き出されたのです。
 組合は、夜勤は月に4回までとすること、各病棟に余裕を持って労働者を増員することを要求して闘います。 

ニュースへのリンク

2022年9月4日日曜日

回答書 2022年7月26日


回答書へのリンク

クラスター対策緊急要求書 第二弾

 

2022年7月20日

根岸病院院長
松村 尭明 様

多摩連帯ユニオン 執行委員長 徳永健生

クラスター対策緊急要求書 第二弾


 コロナ感染第7波の中で、再び根岸病院において 2回目となる大クラスターが発生しました。7月19 日病院発表でB4病棟でコロナ陽性者31名の規模です。
 多摩連帯ユニオン根岸病院分会は3 月末にクラスター対策緊急要求書を闘ってきましたが、組合が要求してきたものは不十分な対策しか取られてきませんでした。前回の反省を踏まえて問題を可視化し抜本的対策を取ることが求められています。組合は再び緊急要求書第二弾を提出します。病院は誠実に回答することを求めます。

① ゾーニングの徹底について
 陽性者と非陽性者の区分けを厳密に行うこと。陽性者は陽性者だけの看護を行うこと。
グリーンゾーンにウィルスを持ち込まない方策を徹底すること。
 エアロゾル感染を防ぐために換気を厳密に行うこと。

② 共有部分のゾーニングについて
 ウィルスを病院内で拡散しないことが必要である。感染者の発生している病棟の職員は、更衣室、エレベーターの使用は止めること。更衣室は各病棟で確保すること。

➂ 夜勤体制について
 B4病棟の夜勤体制を4人〜6人体制に増員すること。人員が少ないことが、陽性者だけの看護に限定できていない可能性があるため。日勤体制の増員も必要である。

④PCR 検査について
 感染拡大防止のために PCR 検査は必要である。全職員の週一回の PCR 検査の実施を求める。最低でも、感染者が発生している病棟は実施すること。症状のある職員は、即座に検査を実施すること。

⑤ 危険手当について
 感染者の対応は危険を伴う業務であり、病院の責任として危険手当を保障すること。感染者の対応に当たる病棟職員に対しては正規・非正規問わず一勤務につき五千円を保障すること。

⑥ 非正規労働者の特別休暇について
 非正規労働者に対しても感染した場合には、特別休暇を保障すること。病院として対応できないならば、派遣会社に病院から対応を求めること。

⑦ ホテル確保について
 家族への感染防止のため、職員のホテル使用が必要な場合は、希望者に病院の責任で保障すること。非正規労働者も保障すること。

⑧ 感染対応専門の医師・看護師の派遣
 精神病院での感染対策は限界がある。感染対策は対応専門の医師および看護師を派遣すること。

⑨ 感染病棟へ医師の確保
 B4病棟へ医師1名をはりつけ、感染対応の指揮をとること。今は緊急事態であり、外来は停止して医局全体が感染病棟、全病棟の責任を取ること。

⑩PPEの確保について
 夏の時期に当たり、防護服は通気性のあるものを求める。フェイスシールド、ゴーグルの日常的着用を求める。



・回答日時   7月26日(火)までに文書回答を求めます。
・早急に対応できるものは、話し合いの末に決定し実行していくこと。しかる時期に団体交渉を開催すること。
以上

要求書へのリンク

 

2022年6月6日月曜日

根岸病院分会News 第27号


「危険手当を出せ!」
労働者の怒りが見舞金を出させた!
たたかう労働組合へ入ろう!

 すべての働く仲間の皆さん!多摩連帯ユニオン根岸病院分会は3月発生の大規模クラスターに「危険手当てを出せ!情報公開しろ! PCR検査を行え!」と、病院に要求してきました。4月5日付の病院の回答は「危険手当などは考えていない」と、切実な労働者の要求を拒否してきました。これに対し、組合は怒りのメッセージを呼びかけ、これに35名の労働者がこたえ、「危険手当を出せ! ひどい仕打ち! 防護服を着てやってみろ! 症状あってもPCR検査してもらえなかった!」など止めどない怒りが病院にたたきつけられました。組合はこのメッセージをニュース25、26号で掲載し、この怒りに向き合えと要求してきました。病院は、この我慢のならない怒りに追い詰められ動かざるをえなくなったのです。
 5月17日に病院は全職員に向け「院長談話」を発表し、正規職員に一律3万円の見舞金と対象者へ特別休暇を出すと発表しました。労働者が感染の恐怖と闘いながら働き、我慢のならない怒りを愚痴ではなく明文化して声を出したことで勝ち取った大勝利です。労働組合が闘ったからこそ、開かない扉がこじ開けられたのです。「危険手当など考えていない」とのゼロ回答が、怒りと闘いによってひっくり返ったのです。「闘えば勝てる!」「闘いなくして安全なし!」このことが核心であり、職場にはたたかう労働組合が必要です。全ての皆さん、多摩連帯ユニオン根岸病院分会に加入しともに闘おう。
 闘いはこれで終わりではありません。今回は見舞金と特別休暇となりましたが、組合は恒常的な危険手当の決まりを確約させること、PCR検査の定期的実施、感染時のホテル使用の明確化など、さらに要求していきます。「院長談話」の後半部分では、「批判するな」と記されていますが、労働者の怒りにおびえた経営は「院長談話」を通じて組合、ないしはメッセージを寄せてくれた労働者を批判する内容を発信したのです! 病院中の労働者が怒りに声をあげた責任は全てクラスター対策を取らなかった院長(経営)にあるにもかかわらず、労働者に“黙って働け!”と言ったのです。ある病棟では役職者が「このメッセージを書いたのはあなたか?」と個人特定までやっていたという情報も寄せられています。絶対に許すわけにはいきません。組合は6月2日付で「院長談話」に対する抗議文を提出し(裏面に掲載)、これは労働組合への支配介入(違法行為)であり二度としないように警告しました。病院のコロナ対策の不十分さを、組合が根底的に批判し、労働者が怒りの声をあげたからこそ、事態は動き出し、安全闘争は一歩前進したのです。
 見舞金も「院長談話」で「全ての人に手をさしのべる」と言いながら、非正規雇用の派遣労働者(看護助手、清掃、警備、クラークなど)には、一銭たりとも出ていません。派遣労働者への補償も組合は要求して闘います。団交もいまだに開催されていません。春闘要求・賃上げの交渉もこれからです。組合は6月中に団交開催するよう強く要求します。共にたたかおう!



2022年6月2日

根岸病院院長
松村 英幸 様 

〒192-0046 東京都八王子市明神町4-14-5
リーベンスハイム八王子2-203
多摩連帯ユニオン 執行委員長 徳永健生
電話&FAX 042-644-9914
mail:tamarentai.union@gmail.com

抗 議 文

 根岸病院当局は5月17日付で「令和4年3月発生の院内集団感染について」なる文書を全職員に対して配布し、この間のクラスターに対して全ての職員に見舞金を支払うことと、リフレッシュ休暇を付与することが書かれていました。これはこの間、クラスターが起きた際に何の保障もしないと回答した経営に対して 35 名もの職員が怒りの声を組合に寄せ、「危険手当を支給しろ(他)」と闘ったことに対する理事会側の回答として受け止めます。
 しかし許しがたいのはその後に続く文章です。松村理事長は同じ文書の中で「皆で協力して業務を遂行していたなかで、ともに働く仲間を批判し、院内の秩序を著しく乱す行為がありました。他人を批判することは簡単にできます。このような行為を病院として断じて許すことはできません。皆で辛い思いをしているすべての人に手を差し伸べることが出来る日がくるよう願っています。」と記しました。これはこの間組合に対して怒りの声を寄せた 35 人の労働者を批判する内容であり、組合に対する支配介入(労働組合法第7条違反の不当労働行為)であり、今後このような声はあげるなという恫喝に他なりません。多摩連帯ユニオン根岸病院分会は断じて許さず、経営に強く抗議します。
 根岸病院としても初めて経験したコロナクラスターは72名感染の大規模なものでした。その背景には「感染者を受け入れる病院がない。根岸病院で見るしかない」という状況がありました。なれない感染対策で自らが感染するかもしれない危険や不安と隣り合わせになりながらも必死に闘っていた労働者に対して、根岸病院は4月5日付の組合への回答書で「危険手当などは考えていない」「症状があればPCR検査をする」と回答しました。35名のメッセージは“皆で辛い思いをしているすべての人に手を差し伸べ”なかった経営に対する怒りの声でした。その中には職場長に対する不満もありましたが、経営がするべきはそれを書いた労働者を批判することではなく、書かざるを得なかった背景に目を向けて、その状況を改善するよう務める(職場長を指導する)ことではないでしょうか。そのことを棚に上げてメッセージを寄せた労働者や、そのメッセージをビラにして配布した組合をこのような形で批判するなど言語道断であり、それこそが“院内の秩序を著しく乱す行為”です。
 また一部の役職者は「このメッセージは誰が書いたのか?」と“個人特定”に動いています。この行為そのものがパワハラであり、就業規則違反です。このような行為を直ちに止めさせ、二度と行わないように役職者を指導することを要求します。これからも感染はおきます。今回“見舞金”や“休暇”を付与したことで終わりません。感染対策時の危険手当やホテルの使用など、根岸病院としての決まりを作り安心して感染対策に臨める環境を提示することを改めて要求します。

ニュースへのリンク

2022年5月10日火曜日

根岸病院分会NEWS 第26号


経営は現場の声を聴け!
〜第2弾〜

 根岸病院で働く仲間の皆さん!
 前号でもお伝えしたとおり、「危険手当などは考えていない」とした病院の回答書に対して、実に35人(前号時点からさらに1人追加)の労働者から怒りのメッセージが寄せられました。そのほとんどが、「危険手当を出さないのはおかしい」という怒りの声でした。
 また、クラスターに対する、ずさんで無責任な対応に対しても、様々な怒りや要求が寄せられました。病院当局はこの声を聴き、誠実に答えるべきです。
 今号の組合ニュースでは、前号で紹介しきれなかったA3病棟以外からのメッセージを紹介します。メッセージを読んでの感想をぜひ組合にメールで送って下さい。
 組合は、危険手当やクラスター対策を要求し、団体交渉を要求しています。そして、団体交渉に向けてより多くの仲間の意見を聴き、集約するために、下記のとおり、意見交換会を開催します。
 忙しい中とは思いますが、一人でも多くの皆さんに参加を呼びかけます。シフトが合わないという方も別途検討しますので、ぜひご連絡ください。


★意見交換会にお集まりください

日時:5月13日(金)午後6時~8時
会場:武蔵台文化センター・和室 (府中市武蔵台2-2)

みんなで知恵を出し合って、誰もが安心して働ける職場をつくっていきましょう。



 前回のビラを読んだ感想が届きました。ありがとうございます。みなさんもどんどん組合まで意見や感想を寄せてください。みんなで根岸病院を変えましょう!

【B3病棟】


●今まで出していた旅行費用等余っているお金があるはずです。夜勤のレッド対応は本当に本当に大変です。感染ごみもいっぱいだから病棟においておけ?と言われ、ゴミだらけの中、くそ汚い中患者対応をしました。
 最初は「単身者だけ」と言われていた(これもおかしい)レッドを結局家庭持ちも対応したのに、ホテルがつかえる等の情報が開示されていないのはおかしい。ホテル使ってる人よりレッド対応していましたが?
 単身者だけじゃなくなったなら他の家族持ちもレッドをやるべき。

●レッド対応していてPCR(+)になったスタッフがいた。レッド対応したスタッフには特別休暇などあたえるべき。手当てないのはおかしい。

●危険手当は考えていない理由はなんでしょうか? 誰でもコロナにかかれば多少なり重症になるリスクはあると思います。それを危険ではないと考えない理由は?
 ホテル利用の話は同僚に聞いて知りました。管理者からは聞かされていません。私も家に高齢者、医療従事者がいます。情報公開がフェアではないです。ホテルの話を管理者にしたら嫌な顔をされた話を聞いたので、私はやめました。

●忘年会やるなら危険手当出して 一度レッドに入ってオムツ交換でもして下さい。サウナスーツ状態です。

●6.危険手当等は考えていない。→危険手当は出して下さい。

●現場で何もしない人が「危険手当はいらない」と答えるのはおかしい。残業代だけですまされるのはむかつく。抗原(ー)でPCR(+)の職員がいた。陽性患者を対応している職員には毎日PCRさせるべき。ホテルが使用できると聞かされなかった。一生懸命働いてる職員の間でも対応が違いすぎる。仕事量の配分がおかしい、不平等。昼休憩が1時間とれなくても残業がもらえない。

●危険手当ては出して欲しいです。日勤でいる日はほぼ毎日レッドゾーンに入っています。(夜勤も)身体的にも精神的にも辛い。リスクだらけ・・・。プライベートも制限されているのにそれはどうなのか。忘年会やるなら危険手当てを出して欲しい。単身者にだけ負担かけないで欲しい。(A3への協力要請もそうだが)リスクを考えてのことだろうが辛いです。有無を言わさずレッドゾーンです。
 危険手当て出して当然だと思う。危険だから家族持ちは基本入ってないんですよね? 危険じゃないならだれでも入っていいんですよね??
 陽性者と陰性者が同じ部屋にいる。一度でいいので防護服きて上の人たちも入ってみては?
 大変さを分かっていない。レッドに入るのは構わないが、好き好んで入ってる人はいない。メンタルフォローもすべきでは? 旅行(職員の)お金あるのでは・・・
 けんしょう炎でコロナ前に2回注射してやっと治った。今日の対応、夜キン一人でやるしかなく、汚染されるのでサポーターつけれず。痛み止めのんで何とかやったけどまた悪化した。

●職員の仕事前抗原検査は時間内にやるべき。家でしてきて証拠写真をとってこいと言われた。前残業では。検査もちゃんとしていない職員がいるかもなど、うたがうなら職場でやるべき。

●危険手当がもらえると良いと思います。ホテルを貸りれる話が聞かされていなかった。情報の記載もなく、重要な事だと思うので、今後ないようにしてほしい。感染者の対応方法も△、患者の部屋わけも△、陽性陰性が同室で経過している。クラスターもしっかり載せるべきと思います。

●危険手当て出せ! ボーナス上げて、ベースUP UP

●危険手当て出さない=レッドゾーン、イエローゾーンは危険じゃないという認識ですか? じゃみんな入って問題ないのですか? 違いますよね??
 最近は単身じゃない人も入ってくれています。みんな重症化のリスクあるので危険手当て出して下さい。手当てが不要だと考える理由を教えて下さい。

●危険手当て出せ!

●たとえば入職時面接に来た時、このカコクな勤務でこの給与。納得する人がいるでしょうか。ゆとりをもってほぼ残業もなく働いていると思ったからこそ、みんな今の給与で契約したと思います。コロナで病棟が忙しく辛くなければ、危険手当、臨時給与等支払われても当然だと思います。

●A3病棟だけ分けることに、どれだけの意味があるのか分からない。ホームページやMOMACEの更新は遅いと思う。近況把握したいので正しい情報を素早く出して欲しい。危険手当ては出して欲しいし、内容も明確に示して欲しい。(ex1日当たりいくら~うわさで数100円と聞いたので)
 所属⾧が信頼に欠ける。伝えた内容を覚えてないので話にならない。いいかげん白衣を返して欲しい。Drにリーダーシップをとってほしい(病棟のムダな動き多すぎ)。感染者以外の患者のメンタルフォロー、Drまじめにやって。忘年会やるなら危険手当て出して下さい。旅行分でもいいです。スタッフに回して下さい。根岸年寄りスタッフ多すぎて、負担が若い人にきてる(なんとかして! 特に管理者)。リスクを考えているのはわかりますが、単身者だけに負担かける提案をやめてほしい。A3サポートメンバーで単身者のみに声をかけるなど)

【A2病棟】

●お疲れ様です。
 クラスター大変なことになりましたね。
 働いているスタッフにはかなりの負担がかかったのではないでしょうか。
 クラスターとは5人以上のことをいう。と書かれていますので、A3だけではなさそうですね。
 感染者には家族に伝えていると話しますが、濃厚接触者になってしまった患者さんのご家族には、連絡はしていたのでしょうか。
 A2からも1人応援に行きましたが、その方は感染してしまい、体調崩して入院してしまったりで心配でした。
 A3に応援に行かせるのも、突然伝えられて、その日からA3勤務になっていました。
 1人応援に行ってしまうので、A2も1人抜ける分忙しかったように思います。
 危険手当は応援に行かれた方、感染者がでた病棟勤務の方に出していただけるといいのになと、思っています。
 上からの指示で感染するリスクがある病棟で働かなければならないのですから。
 上の方たちは、その場その場で対応することが、多いように感じます。
 A2スタッフはPCR抗原検査をやるのはいいですが、やってもやらなくても自己申告なので、1人1人に任せられている感じが強いです。

【A4病棟】

●5についてMOMACE掲示板の発生状況の知らせについて人数が異なっているときがあった。『毎日』開催しているのであれば、更新も毎日していただきたい。
 6について考えていない理由を聞きたい。日々の業務において発生病棟においては自分もりかんする可能性もあり、考えていないのは、今の社会状況を考慮していない印象を受ける。
 10について、今回のクラスター発生は恐らくNsからPtへ感染してしまったと考えられる。Nsの感染対策への知識、PPEの技術の低さ、今現在もそうであるが、意識も低く感じる。

【A5病棟】

●3000円でもいいので危険手当を下さい。おねがいします。

●コロナクラスターで何の補償の話もなく対応させられていることがおかしい。罹患した時、後遺症が残った時に話まで必要。感染対策がガバガバ。無知すぎる。

●危険手当がほしいです。そしたらもっとがんばれます。おねがいします。

●少人数の+者でも伝えてほしい。

●感染病棟に入りたくない人がいます。不平等ではありませんか。

【B2病棟】

●A3病棟などで頑張っている職員に対して危険手当がつかないのはおかしいと思う。今後、他の病棟などでクラスターが発生した際に手当がつかないようなら、応援のスタッフも来てくれなくなると思う。

【B4病棟】

●【コロナ対応について職員に手当てを支給するべき】
 現時点ではコロナに対する有効な薬剤や治療法が確立していない状況にあり、対応に当たった職員や業務上影響を受けた職員に対して病院は相応の手当てを支給する責任があると考えます。
 感染のリスク、乳幼児や老人を含む家族に感染させるリスク、後遺症のリスク、私生活の行動範囲の制限を余儀なくされるなど職員が危機やデメリットに晒されたからです。
 現実に、職員もその家族も生活に支障をきたしました。
 完全に労災です。
 それに今後もクラスターが発生することが予想されますので、手当もなしに上記のリスクに晒されてまで働きたい職員は皆無でしょう。
 病院は職員を安全で安心して働ける環境を整える責任があります。手当を支払わないということは、雇用者としての義務を怠っていることに等しいと思いますが。
 実際、クラスターが発生してからPPEの着脱の練習を、とか「ハァ?」ってなっちゃいました。
 コロナが発生して2年以上も経っているのに、その間何もトレーニングらしいことをしていなくて全職員が即座に危機に対応できるとでも思っているんでしょうか。脳内にお花畑でも咲いているのでしょうか。つまり、病院上層部の危機管理が機能していなかったことが露呈したのと、彼らの怠慢のせいで感染が拡大したことも否めないと思います。全部じゃないけどぶっちゃけ人災やん。(そもそも精神科の患者が感染対策に関してセルフケアが出来ないのは大前提ですし。)
 それに『練習しろ』だけで誰がどのように達成度などを評価するとか何もルールがなかったですよね。おめでたすぎて涙が出そうです。今もそういう練習の指示が実行されていないですよね。
 学習能力が低すぎます。相当やばいです。
 また、病院ホームページの情報開示も曖昧すぎて患者さんや家族が必要な情報が得られなかったと思います。感染対策をきちんと行っていると主張するならば、具体的にいつどのように対策をとって状況に応じてどのように変更を加えているのかなどリアルタイムで明示すべきであったと思います。
 自分としては上記は当然の職員の権利であり、職員の努力を無視するような行為は許されないと考えています。
 ただし、いくら正当なことを主張したところで雇用者と職員のパワーバランスを考えると圧倒的に不利ですので、この分野に詳しい弁護士などに相談した方が良いと思います。法的にきちんとした根拠があると示す必要があると思います。
 職員すら大切に出来ない病院が、患者を大切にできる訳が無いです。

ニュースへのリンク

2022年5月2日月曜日

根岸病院分会NEWS 第25号


30をこえる声が組合に寄せられました

※今号ではA3病棟から寄せられた「意見書」(2~3頁)、
メッセージ(4頁目)を紹介します。

経営は現場の声を聴け!



意見書


 急なお便りをお許しください。

 まずは今回のA3病棟クラスターについて、医師・看護師・事務員、その他ご尽力いただいた全ての職員の方々に対して、A3病棟の職員として感謝申し上げます。皆様のご協力のおかげで、今回のクラスターもひとまずの収束を迎えることが出来ました。

 今回のクラスターについて、私の感想になりますが、陽性者の数が急激に増えていったことで対応が後手後手になってしまった印象を受けました。これはA3病棟の特色によるものが大きいと思っております。なぜならばA3病棟に入院されている患者様の多くは認知症であり、陽性者を隔離するということが困難でした。

 A3病棟には隔離室が2床しかなく、ベッドにて通路を塞ぐ、患者様にマスクをつけていただくなど、隔離蔓延防止措置を実践いたしました。しかし、患者様によってはそれを乗り越える・動かす、マスクも着けられず至近距離で話し合う、食事を他患者にあげてしまう。こういったことが現状でした。

 個人情報流失を防ぐため、具体的な人数は差し控えさせていただきますが、多い時には日に10人以上の陽性患者を出し、陽性者は急増し、最終的にはA3病棟のほぼ全ての患者様が陽性になってしまいました。蔓延を防ぐ目的で患者様によっては拘束を強いることもあり、最終的にはその人数は当時の入院患者の半数以上にも上ります。

 そして陽性になるのは患者だけではありません。職員の中にも陽性者が増え始まます。感染対策をしっかりしていてもです。認知症の方の中には自分の置かれている状況が理解できずにガウンを引っ張りずらし、咳エチケットが出来ない方も大勢います。むしろ入院されるほどの方ですからその様な方が大半です。職員の陽性者は10人以上にも上り、応援に来てくださった看護師の方からも陽性になった方がおられました。大変申し訳なく思います。

 そうなってくると必然一人当たりにかかる負担は大きくなるものです。どうでしょうか?
 普段よりも少ない人数で、普段とは違う業務内容に従事し、なおかつガウン・ゴーグル・
キャップ・手袋やマスクを何重にもして働くのです。点滴ですらいつものように取れません。感染対策のための装備を行った方ならば理解していただけるものとおもいますが、数分着けているだけでも苦しく、暑いものだと感じるでしょう。しかし、それは必要なことです。自分の身を守るためには。

 ところで、私は陽性になっていく職員が増えていく中でこのような言葉を耳にしました。

 「すごく大変。私も陽性になろうかしら。」

 もちろん会話の流れでこの発言が冗談であることは察することができました。そして職員の感染も徐々に落ち着いていきました。陽性になった方は特休という扱いになり、私の認識では有給休暇のようなものであると思っております。

 そして今回のA3病棟で発生したクラスターに対して、先日労働組合が提言した要求書への回答書を拝読させていただきました。そして回答の一部に“危険手当などは考えていない。”このような事が書かれていました。こんな事を言い出すと“がめつい奴だ”と思われてしまうことだと思いますが、私が心配しているのは陽性になった方と陰性のまま働き続けた方で大きな不平等が生じているということです。

 現在流行していると言われているオミクロン株はウイルスが上気道までしか侵入せず、重症化することが少ないとの話を耳にします。実際に陽性になった職員も、辛かったのは最初の数日ぐらいで後はなんとも無かった そういった方が大半だったようです。高齢者や持病のある方からすれば恐ろしい感染症かも知れませんが、現役世代や若年層にとってはそれほど恐ろしい病ではないのでしょう。全国の年代別ワクチン接種率を見てもそう思えます。

 コロナウイルスの感染収束は未だに見通せません。蔓延と収束は糾(あざな)える縄のごとく、ようやく落ち着いたと思ったら新たな変異株が生まれ、また感染するといったイタチごっこの様です。今はクラスターが落ち着きましたが、また株が変異して病棟クラスターが起こったらどうなるのでしょうか? それがまたA3病棟だったら? 今度は患者様を初めから全員拘束すれば蔓延を防ぐことは出来るでしょう。私が家族であれば納得できませんが。

 そしてクラスターになり、陽性職員と陰性職員で労働量に大きな格差が生じた場合、先ほどの冗談は冗談のままなのでしょうか? 気をつけていても陽性になるのです。自ら陽性になるのであればもっと簡単です。自ら陽性になるなんてモラルがなっていない。間違っているとしか言えません。しかし人間の感情としては間違っていない事のように思えます。そしてわざと陽性になった方を見つけるのは困難な事でしょう。働ける人間がいなくなっていった時の皺寄せは、きっと病院全体の負担となっていくのではないでしょうか?

 私は経営者ではありません。「何を勝手な」と思われるかもしれません。経営陣の皆様にも考えがあり、それは私には想像できない事でしょう。私程度の頭で思いつく事が手当てであって、経営陣の皆様であれば、もっと別に不平等を減らす為の良い方法も思い浮かぶのではないでしょうか?

 正直に言わせていただければ今回の回答は最後まで働き続けた職員にとってあまりにも惨い仕打ちであると感じます。

 私は小心者であって、このような匿名で好き勝手に言い連ねることをお許しください。回答は労働組合を通していただきたいと思っております。

 最後に労働組合を運営して下さっている皆様。このような機会を設けていただきありがとうございました。皆様の活動には賛否両論あると聞き及んでおります。しかし、私個人としてはとても感謝しております。労働者という存在は社会的に弱い立場にあります。経営陣にそのつもりはなくとも労働者側にとって不利な決まりごとも多く存在するでしょう。労働組合はそんな決まりごとに対する防波堤であると私は思います。その矢面に立って活動されている皆様はとても勇気のある方です。改めて感謝を。この意見書は皆様のお好きなように役立ててください。

 今後もより良い環境で患者様が過ごしていける事を願っております。

匿名職員より



そのほか、A3病棟から寄せられた意見を紹介します。

●防護服などがはじめから不足している状態(ゴーグルが足りない、⾧いグローブがないなど)で、スタッフの感染予防などできなかった。そのうえ医師は看護師の報告を受けて指示を出すのみで、直接診療をしていない。病院としてどうなのか。コロナ患者を直接ケアしているスタッフのことをつかいすてれば良いという考えに納得できない。また症状がなければPCRはおろか、抗原検査すらうけさせてもらえない状況で残されたスタッフの負担が大きすぎる。心のケアも必要なほどであるのに、危険手当もださないという考えに我々スタッフの扱いがあらわれている。
 他病棟からの支援者や、派遣労働者へも特別手当をだすなど、スタッフへの誠意をみせてほしい。

●危険手当がないと聞いておどろいています。毎日患者さんやスタッフが感染していく中、次は自分も感染するのでは、感染しているのではないかと毎日ストレスを多く感じました。根岸病院だから手当はでない。なんて事も聞きました。手当がでないのは病院に対する不信感が芽生えても仕方ないと思います。スタッフを大切にしていないんだなと思わざるをえません。手当ては出してほしいです。

●初動が遅かった。院の方針も2、3日してから決まった感じで、もっと準備しておくべきだった。やはり危険手当は必要だと思う。他病棟応援スタッフには必要、A3で残ったスタッフにも必要、PCR検査をしたかったです。働く上での当然の権利だと思います。症状があれば検査・・・では、感染拡大を未然に防げません。

 毎日、地獄のような環境下で働き、周りの人間が次々と感染していく恐怖の中で、心底疲れ果てました。危険手当が一切ないとは驚きを通りこし、悲しみを覚えます。職員を大切にできない病院は、患者さんにも優しくないだろうと毎日病院への不信感がつのります。まじめにがんばっている人たちが損をしない社会になってほしいです。

●子供がいるので、クリーンゾーンで働かせてもらいたかったが、人出不足もありかなりしんどかった。コロナにかかって休んでた方が楽だなと正直思った。応援に来てくれたスタッフには特に申しわけなかったので危険手当は出すべきだと思う。

●職員ではコロナになり後遺症が残った人もいる中で危険手当が全くないのはありえないと思う。私自身も連勤、連続での勤務変更等あり心身ともに疲れた。元々入っていた予定なども全てキャンセルになりストレスが正直溜まっている。少額もしくは特別休暇などの措置がせめてほしい。現状変わらないのは分かっていますが・・・

●ヘルプで来た人には手当てをつけてあげてほしい。ヘルプは当たり前ではない。リスクを負って来てくれて夜勤も出来なくなっていたので・・・何かあると必ず独身、前に居たからと理由になるけど、独身って逆に家に帰ったら一人になる。急変したとき、誰が気づくのか? 全部一人でやらないといけないのに、独身ってだけで選ばれてしまうのは不公平かな・・・

●職員旅行がない分の貯金を危険手当で出してほしいです。

●応援に来てくれた方、大変な時期に働いていたスタッフへキケン手当てを下さい。本当にきつかったので、このままではコロナにかかった方がマシだったのではないかとすら思ってしまいます。

●ヘルプ職員へ手当てをつけてあげて欲しい。今後誰もヘルプに行ってあげようと思わなくなってしまうので。

●今回のA3のクラスターを振り返って、今後病院側がどのように対応していくのかの具体的な案を出してもらいたいです。

ニュースへのリンク



2022年4月15日金曜日

病院経営は大クラスターの責任を取れ

 

 3月20日から始まった根岸病院における大規模クラスターは看護職員が最前線のケアを最後まで担い切りました。4病棟で発生し、患者63名、職員10名(組合把握)陽性者の大規模クラスターです。4月15日には、4病棟でのクラスター対応は終了します。労働者の皆さん、本当にご苦労様でした。

 しかし、これで終わりではありません。根岸病院は抜本的な安全対策が必要であり、闘いはこれからです。はっきりさせるべきは、今回の大クラスターがここまで拡大した、その責任は根岸病院当局にあります。

 多摩連帯ユニオン根岸病院分会は、団交に向けて、患者と職員の安全を確保するために最低限の課題として3つの課題の解決を要求します。第一に、クラスター公表の情報隠ぺい、情報操作を許さない!現実に向き合い、正確に情報公開することを求めます。第二に、クラスター対応に当たった職員に危険手当を出すことを求めます。第三に、全職員のPCR検査を定期的に実施することを求めます。

 さらに、組合が要求していた春闘要求書にも4月8日に回答書が手渡されました。賃上げは常勤職員一律1900円の超低額回答です。昨年と同じであり、コロナと闘い続けている労働者に対して応えるわけでもなく、病院は労働者を完全になめています。労働者の皆さん、現状を仕方のないものとして認めたら何も変わりません。怒りの声をあげましょう。



病院は情報操作を止めるべき

 組合は3月30日に10項目のクラスター対策要求書を提出し、4月5日に病院から回答書を受け取りました。その際の池田事務次長と松村顧問との事務折衝で、組合は病院ホームページでの「A3病棟のみクラスターが発生」(コロナ1報/3月24日)の公表は、陽性者数も明らかにせず、また事実も違うと訂正を求めました。これに対し病院は翌46日付でホームページでコロナ第2報を公表。なんと「入院患者の感染者数は46日現在12名になっております。」と、病院は目を疑うべき情報の隠ぺい、情報操作までするに至ったのです。

 患者60名を超える大クラスターにも関わらず、初めて数を公表したかと思えば、「陽性者12名」と意図的に終息に向かっていることだけを強調することなどありえない対応です。これが人の命を預かる病院のすることか!ましてや、A3病棟44名中43名陽性と壊滅的な事態の中で、必死にケアに当たり、その中で感染した職員の陽性者など一切公表もしないなど本当に許せない。病院は労働者の命をどう思っているのだ!入院にまで至った職員もいるのです。そして4月6日の時点では4病棟ともクラスター対応が終了している病棟は一つもなく、この時も防護服を着用して汗だくになりながら感染の恐怖と闘いながらケアを続けていたのです。

 組合は訴えます。この病院の大規模クラスターの現実と向き合おうともせずに、情報操作するようなあり方こそが、患者・職員の安全を軽視し、クラスターが拡大していった根本的原因であると断じます。ホームページでは根岸病院の「基本理念と方針」の中で、基本方針3番目として「開かれた情報と、地域医療に貢献します」と明記されています。組合は要求します。ホームページを全面的に書き変え、今回の大規模クラスターの全容を明らかにし、陽性者数を正確に公表する、まずはこの当然のことから安全対策を始めるべきです。

労働者の命を何だと思っているのだ!危険手当を出せ!

 4月5日付の回答書で、病院は明確に「危険手当等は考えていない」と、危険手当を拒否しました。「考慮する」わけでもなく、一切考えていないと、切って捨てました。断じて許せません。病院は労働者の命をあまりにも軽く扱っていないのか!そもそも、根岸病院は、コロナが始まって以降、まともに安全対策に対してお金を投入することは積極的にやってきませんでした。陰圧室を作るわけでもなく、フェースシールドを日常的に着用することもせず、PCR検査機器を自前で購入したにも関わらず、積極的に職員の検査を実施することもしませんでした。安全対策には金をかけずに、今回のクラスターを招くことになってのではないでしょうか。病院は責任を自覚すべきです。

 看護職員は今回の大クラスターの最前線を担い切りました。「危険手当を1勤務当たり1万円を拠出する」ことは、まさに命のかかった問題であり、感染を今後も止めるために必要なことです。組合は危険手当を出すことを要求します。



PCR検査を定期的に実施することが感染対策の基本だ。

 今回のクラスターを経験してわかったことは、いかにして感染を早期に発見して即座に陽性者を隔離して的確なゾーニングを行うことがいかに大切であることを誰しもが自覚したのではないでしょうか。その基本的対策はPCR検査の早期実施・定期的検査にかかっています。今回のA3病棟でも「症状ない限りPCR検査は実施しない」と旧態依然のあり方しかとれませんでした。介護施設などでは週1回の全職員のPCR検査が実施されているところはあります。根岸病院は自前のPCR検査機器まであるのです。できないわけはありません。PCR検査の定期的実施は感染拡大防止であり、命のかかった問題です。

 今回の経験を生かすために、全面的・抜本的な安全対策を組合は要求します。そのために労働者の声が必要です。回答書に対する不満、要求をメッセージとして組合に集中することをお願いしています。ぜひとも寄せて下さい。闘いはこれからです。

組合に入ってともに闘おう!

 皆さん、組合に入りましょう。労働者は労働組合に団結することによって資本と台頭に渡り合えます。労働組合の力を恐れるからこそ、経営はビラ捲きに阿智して「警告書」を出してくる。逆に言えば労働組合の力は無限大なのです。労働組合にはいって声をあげよう。

徳永健生 kakumei289@gmail.com


新宿駅で戦争反対の声を上げる労働者と学生

全世界でウクライナ戦争反対に労働者が立ち上がっている!

 ロシア軍のウクライナ侵攻に対し、全世界で労働者が反戦闘争に立ち上がっています。

 ロシア本国でも青年・女性を先頭に反戦闘争が闘われています。

 日本の岸田政権は、あろうことか、ウクライナ侵攻を幾何として、「改憲が必要だ」「核の共有が必要だ」と叫んでいます。そう言いながら岸田政権は、ウクライナに軍事物資を送って、事実上の参戦国化をしているのです。

 プーチンが悪いのはもちろんですが、ゼレンスキーだって労働運動を弾圧して、男性労働者を戦場に送っているのです。

 私たちも、日本の地から、「戦争反対!」「改憲反対!」の声を上げましょう。



2022年3月31日木曜日

根岸病院でクラスター発生 病院側にクラスター対策要求書を提出

 病院側にクラスター対策要求書を提出 組合はA3病棟で新型コロナウィルス感染症のクラスターが発生したことを踏まえ、病院側にクラスター対策要求書を提出した。

 

2022年3月30日

根岸病院院長

松村 英幸 様 

〒192-0046 東京都八王子市明神町4-14-5

リーベンスハイム八王子2-203

多摩連帯ユニオン 執行委員長 徳永健生

電話&FAX 042-644-9914


 

 下記の要求項目に対する文書回答を求める。団体交渉は可能な時に早急に開催する。

 

コロナクラスター対策 緊急要求書

1.コロナ陽性者を可能な限り、コロナ専門対応のできる病院へ転院させること。

  対応できる職員は限られているため、極力陽性者を少なくすること。

2.ゾーニング対策について

 ~陽性者と陰性の患者を同じ部屋に同居することは無いようにすること。

 ~陽性者の対応は陽性者を対応する職員のみが受け持つこと。陰性の患者と接触するようにしないこと。

 ~外部からコロナ感染対応のできる専門看護師を派遣すること。

 ~A3病棟に当たっている職員は、他の職員と非接触を保つための対策を実施すること。更衣室、エレベーターなど。

3.コロナ治療に当たる職員は、1日1回PCR検査を実施すること。全職員のPCR検査の実施。

4.当然のことであるが、発生した残業代は支払うこと。不当な人数制限は止めること。

5.当然のことであるが、緊急事態であり、必要な情報提供は全職員に明らかにすること。コロナ陽性者の人数、患者、職員の陽性者数を明らかにすることは当然である。ホームページで明らかにすることも当然である。情報の抑制は行わないこと。

6.過酷な状態でコロナ感染治療に当たっている職員に対して、危険手当を1勤務当たり1万円を保障すること。派遣労働者も同様に1万円を保障すること。クラスター対策が始まった3月20日以降にまでさかのぼって実施すること。

7.コロナ陽性となった派遣労働者も派遣先の根岸病院の責任で休業補償を実施すること。

8.A3病棟に張り付いて治療の指揮を行う医師1名を確保すること。

9.感染防止のために自宅に帰れない職員に対しては、病院の責任でホテル・宿泊所を用意すること。費用も病院が保障すること。派遣労働者も同様である。

10.感染拡大防止のためフェイスシールドの日常的着用。PPE(防護着)の確保。

                 記

・4月5日(火)までに、文書回答を求める。早急に実施する必要な事項は、事務折衝でも決定し実行すること。



2021年7月22日木曜日

根岸病院分会NEWS 第18号


 

 

「1900円賃上げ、認めない!」
組合ビラ配布が、なぜ処分の対象なんだ?!


  根岸病院で働くすべての皆さん! 経営は組合=根岸病院分会に対して驚くべき不当極まりない処分をちらつかせています。労働組合の当然の権利である組合ビラの配布が就業規則違反であり、配布を続けるならば処分すると、脅しとも言える警告書を出し続けています。100%憲法違反、労働組合法違反です。
 根岸病院分会は、6月24日に分会ニュース16号「超低額回答1900円! 誰も認めないぞ!」見出しのビラを120枚配布する。これに対して、7月1日に経営は徳永分会長を呼び出し警告書を発令する。この不当な警告書に対し、7月6日に分会は抗議書並びに要求書を経営に提出しました(裏面を参照)。しかし、経営は7月15日までの回答を提示しないまま今に至っています。
 16号ニュースは、今年の春闘で分会は43名の労働者からアンケートを集め、その要望を元にして2万円の賃上げ要求と増員要求、コロナ安全対策を要求したことに対し、経営が超低額1900円の回答を出したことに対する怒りのニュースです。アンケートに協力してくれた、少なくない労働者の思いが詰まったビラです。労働組合のビラまきを弾圧することなどありえません。経営がやっていることは、正当な組合活動を妨害する支配介入であり、不当労働行為そのものです。
 そして、警告書の提出先は「A2 病棟 徳永健生」と個人名になっています。組合ビラの配布行為が就業規則違反と言いがかりをつけながら、処分の矛先を組合ではなく、個人にしています。経営は組合に対する処分を隠蔽、ごまかすための小細工まで工作しているのです。このことを追求すると、経営は「多摩連帯ユニオンに根岸病院の就業規則を適用できないだろう」なる珍妙な言い訳で逃げました。組合のビラまきを問題にしながら、処分は個人なのか?経営の姿勢は矛盾だらけです。もう一つの組合である医労連・根岸病院労働組合には警告書など出ません。明らかに破綻しているのです。

 労働組合は労働者の生活と権利を守るための独自の組織です。就業規則で定める「許可なきビラ配布の禁止」などありえません。
 根岸病院経営に示される組合つぶしのあり方が、コロナ下の医療崩壊につながります。「命より金の」東京五輪と同じ問題です。腐敗と差別にまみれた東京五輪の中止へ医療労働者は声をあげましょう。



2021年7月6日
医療法人社団 根岸病院
理事長 松村 英幸 様

合同・一般労働組合 多摩連帯ユニオン
執行委員長 徳永 健生


抗 議 書 並 び に 要 求 書

 2021年7月1日、貴法人は、「A2病棟徳永健生殿」宛に「警告書」なる文書を発行した。多摩連帯ユニオンは、労働組合として、この「警告書」に抗議し、以下のごとく要求する。
 「警告書」によれば、徳永分会長が「多摩連帯ユニオンNews」を配布した行為は、就業規則第13条「病院施設内における政治活動その他」第2項に反する行為だとある。さらに「病院として何らかの処分をせざるをえない」と最後に付け加えている。
 しかしながら、徳永分会長の撒いていたものは、労働組合のニュースであり、これをまいていたことをもって、処分を云々することは、労働組合の活動に対する支配介入である。また、警告書の宛名が「A2病棟徳永健生殿」となっているが、これは多摩連帯ユニオンの組合活動であることを法人が意図的に隠蔽しようとしたものにほかならない。
 労働組合員が労働組合の活動をビラ配布などの方法で、職場の労働者に宣伝することは、労働組合法に認められた正当な権利である。法人の行為は、労組法第7条に違反する。

要求その1、「7月1日付警告書」を撤回せよ。
要求その2、医労連の組合のビラ捲きに同様の警告書を出しているのか、答えよ。
要求その3、上記警告書を出していないならば、今回当組合に出した理由・法的根拠を述べよ。
要求その4、徳永分会長及び多摩連帯ユニオンに謝罪せよ。


 以上の要求に対する貴法人の回答を、文書形式で、7月15日までに、当組合にメール・郵送または徳永委員長への手渡しをすること。

以上


ニュースへのリンク

2021年7月1日木曜日

根岸病院分会NEWS 第16号


超低額回答1900円! 誰も認めないぞ!
根岸病院分会に結集し、職場を変えよう!

 根岸病院で働く全ての皆さん! 日頃のお仕事、ご苦労様です。
 根岸病院経営は、今春闘の賃上げ額について、組合に回答を示しました。「1900円」ということです。
 多摩連帯ユニオン根岸病院分会は、皆さんにご協力いただいた春闘に関するアンケートへの回答結果に基づいて、2 万円の賃上げを要求しました。それに対してわずか1900円とは!お話にならないほどの超低額です。組合は抗議しましたが、経営は上乗せを拒否しました。断じて許せません。
 「現在の賃金に満足していますか」との問いに、「満足していない」と答えた人が43名中の38名で88%でした。圧倒的多数が、いまの賃金に満足していないのです。また、賃金の手取り額は、「25~30万円未満」が11名で26%、「20~25万円未満」が 24 名で56%です。さらに「20万円未満」が6名、14%もいます。もちろん経験年数によって差異はあるとは言え、お話にならないほどの低賃金で働かされている現状が浮き彫りになっています。
 賃上げ要求額についても、1万円以上の賃上げを望んでいる方が、18名=42%もいるのです。アンケート結果を見ても、誰一人として1900 円の超低額を認める労働者はいません。経営は、これだけ多くの労働者の声を踏みにじっているのです。
 さらに組合が要求したコロナ対策に対しても、PCR検査を実施している、保健所の指示に従い対処していくと、具体性はありません。回答書を読んだ労働者からは、「病院は、こちらの意見に対して耳を傾けているように見えますが、行動してくれていないと思いました。医療を取り巻く環境が厳しくなるから、しかたない・我慢してくれと聞こえます。コロナ対策については、陽性者が出た時の流れが明確になっていないため、不安が強いです。陽性者発生時のマニュアルとかは、あるのでしょうか?」と感想が寄せられています。
 これが労働者の意見です。労働者は、いまだ収束しないコロナ感染拡大の中で必死に働き、入院もコロナ以前と変わりなく対応し続けています。「労働者はモノではない。生きていけるだけの賃金を保障する」ことは当然の要求です。コロナが収束しない現状に便乗して、労働者に「仕方がない、我慢してくれ」と強制することこそが、いまの社会のあり方であり、経営者の姿なのです。
 この我慢のならない現状を変えるためにこそ、労働組合の力が必要です。働く皆さん、アンケートに協力いただいた皆さん、根岸病院分会に加入し、この現状を変革するために共に闘いましょう。根岸病院分会はコロナ対策の徹底を求め、闘います。公的医療を破壊する都立病院の独立行政法人化=医療の民営化を中止させるために闘います。6月12日には国立市で「都立病院をつぶすな!」と集会とデモを大盛況で実現しました(詳報は次号で)。東京五輪への医療労働者の動員も許せません。皆さん、共に闘いましょう。

6・12都立病院なくすな!集会が
50名の参加で成功

 6月12日、国立市内で「オリンピックやめろ! 医師・看護師を動員す
るな! 医療介護の崩壊とめよう! 6/12集会」が開かれました。
 八王子中央診療所の山田真医師が、美濃部都政のもとで都立病院の改革を支えてきた経験、八王子小児病院の移転の反対運動にとりくんだ経験を語り、都立病院の独立法人化に反対する必要性を訴えました。
 多摩連帯ユニオン根岸病院分会の徳永健生分会長は、この間の都立病院独法化反対の署名運動の報告を行ない、圧倒的に住民が反対している、絶対に独法化は止められると訴えました。
 国立市の市議会議員が挨拶され、都立病院の独法化反対の陳情が採択されたことを報告し、「陳情者(看護師)の向こうに患者が見える。子どもが止めてくれと言っている」と、絶対に都立病院をなくしてはならないと訴えました。
 集会の後、デモ行進を国立から国分寺まで行ないました。沿道の人びと、住民が注目し、手を降ったり、声援を送ってくれました。
 医療労働者こそが声を上げよう。命よりオリンピック、命より金もうけの菅政権を打倒しましょう。

ニュースへのリンク

2021年1月8日金曜日

根岸病院分会NEWS 号外

  都立病院の独法化
今すぐ撤回しろ


医療崩壊させたのは菅政権と小池都政だ


 菅首相は、1都3県を対象に「緊急事態宣言」を検討すると発表しました(早ければ7日にも発令)。
 東京都では大晦日に過去最大の1337人の感染を確認。入院患者は2995人(病床使用率85.6%)、重症患者は107人(病床使用率49.1%)(いずれも1月4日時点)、陽性率は12.9%(同3日時点)と、加速度的に増加しています。すでに始まっている医療崩壊がどこまで進むか、予断を許さない状況です。
 ここまで感染を拡大し、医療崩壊させてきた菅政権、小池都知事を絶対に許せません! 医療現場からの切実な警告を無視してGOTOキャンペーンを続け、医療・介護・福祉の社会保障を「ムダ」と切り捨ててきた。「命より金」の政治が今の事態を引き起こしたのです。
 私たちは、そうした国や都に独裁権限を与える「緊急事態宣言」には絶対反対です。罰則をふりかざし、店舗や労働者に責任を転嫁するなんて冗談ではありません。

「緊急事態宣言」うち破る独法化反対の声を

 矛盾が集中する医療現場から労働組合がストライキに立ち上がっています。医療崩壊をくいとめ、社会を変える力は「緊急事態宣言」をうち破る私たち労働者市民の闘いにあります。なにより今、「都立病院の独立行政法人化を白紙撤回しろ」の声を大きなうねりにすることが必要です。
 府中療育センターの旧施設を改修したコロナ専門病院は、当初100床で始めると言っていましたが、32床でスタートしました。人員が足りないからです。医師3人と看護師19人を8つの都立病院からかき集め、それでは足りずに、29人は感染症対応未経験の「小児総合医療センター」と「神経病院」から集めて開業しました。しかし、それで緊急時に対応できるのか? 夜勤体制は成り立つのか? そもそも、都立病院の労働組合である都庁職病院支部や同衛生局支部は、コロナ感染の当初から人員の拡充を要求してきましたが、都は無視してきました。その上、今度はパンク状態の都立病院から人員を引っこ抜いている。このことに医療現場は怒っているのです。
 都立病院の独立行政法人化を撤回に追い込むときです。「都立病院つぶすな」署名へのご協力、署名呼びかけ人が中心となった独法化反対の集会(下囲い、「緊急事態宣言」で変更あり)へのご参加をよろしくお願いします。

コロナ感染拡大下での都立
病院独法化を許さない!


2・21集会(仮)

2月21日(日)13時30分開始(予定)
すみだ産業会館サンライズホール
(JR「錦糸町駅」前丸井ビル8階)




コロナ禍でわかった医療の公的役割
都立病院を独法化してはならない


昨年10月25日、私たちは国分寺市内で「都立病院をつぶすな 医療従事者と住民のつどい」を開催しました。その中で、国分寺本町クリニックの杉井吉彦院⾧(写真上)が「公立病院と医療~民営化は何をもたらすか」と題して講演してくださいました。以下、要旨を掲載します。

医療危機は失政が招いた人災

 今年(昨年)の初めから医療問題が毎日の診療で突きつけられる状況が起きています。都立病院の独法化と国公立病院の廃止問題で全体的に医療が縮小し、公営が圧倒的になくなる中でコロナが起こり、矛盾が一挙に爆発しています。
 パンデミックが起こることは予測されていました。だが、国としてPCR検査を広げて、という感染症の基本をまったく日本ではできませんでした。それどころか、“経済を回すために”と感染を広げる政策をとっています。
 「補償のお金がない」と言って「お金を使うなら旅行に使え」と言う。医療の原則から言うと、まったく本末転倒です。その間に保健所の増員やPCR検査の拡充を積極的にやるべきでした。病院の人たちは血のにじむような努力をして治療しています。失策、失政によって起きた医療危機です。医者や看護師、医療関係者に対する保護がまったくなされていなかったことが一番の問題です。

コロナが突き出した医療の公的役割

 そういう中で、がんばったのは圧倒的に公立病院です。 民間のある病院は途中から後ろ向きになってしまいました。コロナ患者を受け入れてしまったら、院内感染を予防するために必死に努力しなければならないからです。胆石症や白内障など一般の手術も、その患者がコロナかどうかわからないから結局延期されました。病院の経営がダメになった。こういう時に、本来医療が持っている公的な一面が非常に重要だということがはっきりわかりました。
 都立病院ではクラスターはほとんど起こりませんでした。民間病院ではクラスターが起こりました。なぜかと言うと感染対策のお金がないからです。国立病院や都立病院はクラスターの発生が圧倒的に少ない。公的な補助ができているところにはクラスターが発生していない。公立病院の公的な側面がこれほど問われたことはなかったと思います。
 ここで問われたのは、いったい日本の医療はそれでも公的な病院を縮小・民営化するのかということです。
 独法化はすでに大阪とか全国で、とくに大阪で維新の橋下さんが進めてきた。それでコロナ対策もできず、クラスターが起きた。公的医療が大事なのです。
 医療は本来は予防です。癌だって、なる前にできるだけ早く検査して発見した方が医療的には絶対にいい。そのことがコロナに関してはできていない。

医療は社会保障=生存権

 なんでできないのか。GOTOトラベルで高級ホテルに泊まらせるカネがあっても検査をする金がない。自粛を要請しても補償はしない。わけのわからない状態。健康と命が守られる政治がないという状況が続いている。
 現在、日本では、病院や診療所も含めてかつてないほどの医療抑制、診療抑制が起こっています。病院でうつるかもしれないというのも確かにあります。でも、診療にお金をかけられない状況になったことが一番大きい。収入がなくなって。これも失政によって起こった事態なのです。
 社会保障は、医療・介護・年金・福祉全体の大きな枠です。その社会保障制度について、10月18日の世論調査で83%の人が「安心できない」と答えている。社会保障がまるで絶望的だということを示しています。非正規雇用の人が増え、制度が機能していない。
 社会保障とは生存権なんです。社会保障の法関係とは、国と国民の間に成立する。目的は憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活」。社会保障の概念に「自助」「共助」なんてない。本当の意味で社会保障の危機が現在あります。

民営化は医療を腐らせる

 民営化するとなんでダメになるか。私は公的な病院で15年、開業して私的な病院で25年やってきました。公的な病院と民間の病院の一番の違いは、民間の場合、患者が減って経営的に苦しくなると、常に経営的にどうかと考えざるをえなくなることです。良心と自分の持っている技術と経営方針とのせめぎあいがいつも起こります。公的な病院の時に起こらなかった経営を前に出したときに、医療の腐りが出ます。医療に関しては、最終的には公的なものとして成立させるとしない限りは、こういう問題になってくると思います。
 大阪の例で分かるように、独立行政法人となった瞬間に、民間から寄付を募ったり、企業から金もらって薬をつくったり、医療技術的な低下、癒着が起こる。当たり前です。病院の経営だったらそう考える。そういうことが最もえげつない形で出てくるのが、医療の民営化です。
 したがって、民営化がいかに医療にとって悪いことなのかということを、何度もこの40年の医者の生活の中で非常に思ったということです。

ニュースへのリンク

2021年1月2日土曜日

根岸病院分会NEWS 第14号


2021年闘う新年の挨拶
生活できる賃金をかちとろう!
2021年、
根岸病院を命と生活を守る職場にしよう!

 年末年始の勤務お疲れ様です。再び感染爆発の状態に入り1日1000人超も時間の問題です。病院でのクラスターも頻発。根岸病院の隣には12月にコロナ専門病棟が開設され緊迫した事態が続きます。
 政治家は医療体制のひっ迫、行動の自粛を休業要請と声高に叫びますが、問題の本質はそこにあるのか。私たち医療労働者の労働環境・労働条件が劣悪な状態にあることが問題なのです。
 ボーナス(一時金)カットなど冗談ではありません。コロナ禍の中でこそ労働組合の闘いが必要です。根岸病院で働く全ての仲間へ、年頭にあたり多摩連帯ユニオン根岸病院分会から闘いのあいさつを届けます。

 
医療崩壊の原因は経済優先の菅政権にある

 感染拡大、医療崩壊の最大の原因は、安倍政権同様の菅政権の「命より金もうけ(経済)」を優先してきたこの社会のあり方にあります。コロナが医療崩壊を招いたのではありません。経済を優先するがゆえに、医療・介護・福祉の公的支出を「ムダ」と切り捨て、社会保障を徹底的に削減・縮小したことによって引き起こされた人災そのものです。

大阪・東京のコロナ専門病院の破綻的現実

 全国初のコロナ専門病院となった大阪市立十三(じゅうそう)市民病院では、医師・看護師ら20数人が離職し、計画通りに患者受け入れが進まない事態です。体外式膜型人工肺(ECMO)もなく、人工呼吸器も 2 台しかなく、院長が「うちには戦うすべがない」という状態です。現場を無視して、総合病院を場当たり的にコロナ専門病院に変えたことで感染症に対応できず、「まともな治療を行えない」と退職者が続出したのです。この破綻を作り出したのは、「維新の会」政治そのものです。橋下府政のもとで十三市民病院は独立行政法人化され、府立最大規模の看護専門学校は閉鎖に追い込まれました。看護師不足、医療崩壊は、公的医療を切り捨てたことによる結果です。
 東京もまったく同様の事態が進行しています。府中療育センターの旧施設を改修したコロナ専門病院も100床用意すると言っていましたが、32床でスタートしました。人員が足りないのです。医師3人と看護師19人を8つの都立病院からかき集め、当然足りずに、29人は感染症対応未経験の「小児総合医療センター」と「神経病院」から集めている事態です。これで緊急時に対応できるのか、夜勤体制は成り立つのか。
 都立病院の組合である都立病院病院支部は、コロナ感染の最初から人員の拡充を要求してきたが、都は無視し、すでにパンク状態の都立病院から人員を引っこ抜いていると怒っているのです。この医療崩壊の中で小池都知事は都立病院の独立行政法人化をあくまでも進めようとしています。必要なのは、「都立病院の独法化を止めろ」「独法化された公社病院を元に戻せ」の声を上げましょう。

根岸病院における冬季一時金のまやかしについて

 根岸病院でも全職員が昨年はコロナ感染と
対応しながら仕事に取り組んできました。昨年12月10日には冬季一時金が支給されました。掛け数は前年同様で基本給×2・98カ月です。掛け数は下がることもなく、2・98は他と比べても多いように感じるかもしれません。しかし基本給は他と比べても低く抑えられています。この基本給には、とんでもないまやかしがあることを明らかにします。
 根岸病院経営は1991年3月1日から初任給の大幅切り下げを強行しました。切り下げ額はとてつもなく大きく、最大で看護補助は月額58100円、准看護師は月額43980円、看護師は月額20970円という賃金破壊とも言える大攻撃でした。実に年で換算すると、補助さんは夏冬一時金含めて100万円近くが減額されたのです。2・98カ月といっても、その内実は大幅切り下げなのです。さらに派遣労働者には、雇用関係が派遣会社にあるということで、派遣先である根岸病院は一時金も退職金も保証しないという劣悪な労働条件なのです。
 2021年の春闘において賃金の大幅賃上げを経営に要求して闘いましょう。多摩連帯ユニオン根岸病院分会は本腰を入れて賃金闘争に立ち上がります。さらに、コロナ対応の安全対策も全く不十分です。安全対策で不安なことを組合へ集中していただけるようお願いします。

ニュースへのリンク

2020年12月17日木曜日

根岸病院分会NEWS 第13号


 

「医療は社会保障だ」
10・25集会で問題提起

 10月25日、国分寺市内で「都立病院をつぶすな!住民と医療従事者の集い」が開催されました(主催・多摩連帯ユニオン根岸病院分会)。杉井吉彦・国分寺本町クリニック院長の講演の要旨を報告します。

 今年の始めから医療問題が毎日の診療で突きつけられる状況が起こっています。
 一昨年からの国公立病院統廃合問題で全体的に医療が縮小化になる、そこにコロナが起り、様々な問題が露呈しました。

予想できたパンデミック

 日本でもパンデミックは予想された。しかしPCR検査をやるところは、圧倒的に少ない。 それどころか経済を回すためにと、感染を広げる政策を取っている。お金を使うなら旅行に使えという。医療の原則から言うと、まったく本末転倒です。その間に保健所の増員や、PCR検査を積極的にやるべきです。ヨーロッパ型あるいはアメリカ型の大爆発につながらないという保証は一つもない。
 現在の状況で、本当に医療がこんなことでよかったのかということです。

医療は公的なものだ
 
 今回頑張ったのは、圧倒的に公立病院です。なぜか。民間病院の場合、コロナ患者を受け入れたら、院内感染を予防するために必死になって努力しなければならない。胆石症や白内障の手術もその患者がコロナかどうかわからないから、結局手術が延期になる。結果として、病院の経営がだめになる。
 本来医療が持っている公的な一面が非常に重要だということははっきりわかった。民間病院ではクラスターが起こった。なぜかというと感染対策のお金がないから、当然手抜きをする。都立病院は補助があるからクラスターが発生していない。そういう状況を考えると、公立病院の本来持っている公的な側面がこれほどコロナ感染で問われたことはなかったというふうに思うわけです。

gotoトラベルではなく、健康と生活を

 独立法人化で何が起こるか。コロナに対する対策にお金が入らなければそれは手抜きをするわけです。PCR検査も全員にやろうとしない。だって金がないから。そのことによってクラスターが起こるということははっきりしている。
 医療は本来は予防なんですよ。癌だって、なる前に検査したほうが医療的には絶対にいい。そのことがコロナに関してはできていない。
 gotoトラベルの金があっても検査をする金がない。もしくは自粛を要請しても、その保障がない居酒屋さんがいっぱいある。わけのわからない状態に今なっているのが現実です。

自由な診療の崩壊

 高齢者数が増えて、病気が増えているにもかかわらず、診療報酬は増えていない。なぜかというと、医療費が抑制されているから。
 自由な診療の破壊が進んでいます。いままでは先発医薬品を出してもなんも言われなかった。ところが今では生活保護者に対しては先発品を出したら、なぜ先発品を出したのかということを一言書かなきゃならない。患者にもジェネリックを強制する理由がどこにあるんだという不満があります。
 もう一つ、医者にかかりにくくなっている。美濃部都政の時は、一部負担金はなかったんです。いまや70歳と75歳以上ぐらいの人が三割もしくは二割になっている。公的保険の考え方から言えばゼロ割が正しい。本来はそうあるべきです。そうしないから診療報酬も下がる。
 現在、日本では、病院や診療所も含めてかつてないほどの医療抑制、診療抑制が起こっている。とりわけ小児科・耳鼻科を中心にものすごい減り方です、すでに悲鳴が上がっています。一番は、診療にお金をかけられない状況になったということが一番大きい。自民党支持の東京医師会さえもgo toキャンペーンやるくらいならこっちに金くれと言っている。
 昔、コメ、国鉄、健保が(赤字の)3Kと言われた。コメは自由化され、国鉄は民営化された。最後に残ったのが医療・介護・福祉です。

安心できない社会保障

 10月18日の世論調査(表面右上の写真)で、社会保障制度について83パーセントの人が安心できない、もうこういう状況になっている。
 社会保障がまるで絶望的だということをこれは示している。安心できないという理由について「少子化による支え手の減少」これはあります。
 「非正規雇用の人が増え、制度が機能していない」
 やっぱり経済問題とリンクすることがこの社会保障問題のポイントなんです。必要な少子化対策は、第一は、非正規労働者の待遇改善です。次に、子育て中の人が働きやすい労働環境の整備。保育所や病院などの設備を確保すること。
 社会保障とは生存権なんです。社会保障の法関係とは、国と国民の間に成立します。「自助:公助」は入る余地がない。それを考えると、本当の意味での社会保障の危機が現在ある。

民営化するとなぜダメになるか


 公的な病院と民間病院の一番の違いは、民間の場合、患者が減って経営的に苦しくなると、立ち行くかどうかと考えざるをえなくなる。良心と自分の持っている技術と経営方針とのせめぎあいがいつも起こるんですよ。自分自身の生活を前に出したときに、医療の腐りが出るんですよ。
 独立法人化というのは、民間から寄付を募ったり、企業と経営して企業から金もらって薬を作る。当たり前ですよ。病院の経営だったら、利益なくなるとピンチだから、必死になってそう考える。それがもっともえげつない形で出てくるのが、医療の民営化です。当然のことながら、医療水準を守るということは、やっぱり憲法の最低水準の生活を守るということ、そうでなければ健康的で文化的な生活を守れないということです。
 したがって、民営化がいかに医療にとって悪いことなのかということを、何度もこの40年の医者の生活の中で非常に思ったということです。

ニュースへのリンク

2020年10月23日金曜日

根岸病院分会NEWS 第10号


10・25都立病院をつぶすな
医療従事者と住民の集いに、
根岸病院労働者も、みんな集まろう!

8月6日、小池都知事に「都立病院をつぶすな」署名を提出
西国分寺駅前で徳永分会長先頭に街頭宣伝


 根岸病院で働く労働者の皆さんに訴えます。多摩連帯ユニオン根岸病院分会は共に闘う医療福祉労働者の仲間と共に、5・1 メーデーで厚労省に対しコロナ対策を求める申し入れ行動を皮切りに、職場・地域で安全闘争に立ち上がってきました。
 全国・東京でクラスター(集団感染)を確認している半数以上は病院・医療職場であり福祉職場に他なりません。そのコロナ治療の最前線に立ってきたのは都立病院で働く医療従事者であるにもかかわらず、小池都知事は2年後を目処に都立8病院・公社6病院の独立行政法人化-医療の民営化に突き進んでいます。保健所が半減されてPCR検査の抑制につながったように、都立病院の民営化は公的医療の崩壊となリます。私達は、都立病院の民営化は断じて許さず闘いを呼びかけようと決定し、労組交流センター医療福祉部会と東京労組交流センター呼びかけで「都立病院をつぶすな」署名運動を軸に闘いを進めてきました。
 都立病院前や最寄り駅でのビラまきと署名行動は、圧倒的共感と小池に対する怒りを生み出しています。根岸病院の隣には民営化の対象である多摩総合医療センター、多摩小児医療センター、都立神経病院と3病院が集中しています。最寄り駅の西国分寺駅での街宣では、「コロナがおさまらない中で都立病院をつぶすとは許せない」と多くの患者さんが署名をし、都立病院で働く労働者も絶対反対で応じ、都立学校で働く労働者は、「民営化によって事務職の半数以上が非正規職となった。職場でも集めます」と署名用紙を持ち帰ったりと闘いは進んでいます。

☆「都立病院つぶすな」第一次の署名提出行動に立つ!

 8月6日、根岸病院分会も参加して都庁で「都立病院つぶすな」署名の第一次提出行動を 3 0名の参加で行いました。参加した医療福祉労働者から「医療はそもそも無償で提供すべきもの。独法化されたらカネがない人はそこそこの医療しか受けられなくなる」「25年前に独法化された東大病院では、1フロアの半分が差額ベッドになり生活保護受給者は入院できない。重症化した患者を個室に入れないといけない時に医師が意見書を書くが、3回書いたら評価に響く。すべてが金もうけ本位に変わってしまった。都立病院をそんなものにしていいいのか」「老人施設には感染症に対応できる専門家がおらず、公立病院がセーフティネット。都立病院をつぶすことは高齢者の命と生活を奪い、福祉をつぶすこと」さらに自治体労働者からも「保健所の職場で100%近くの率で署名を集めてくれている」と闘いの確信と正義性を訴えました。最後に根岸病院分会から「小池都知事は『コロナ専門病棟』を都立府中療育センターなどに開設すると発表したが、そもそも都立病院を削減し民営化しなければ、こんな医療ひっ迫状況にはならなかった。都立病院の仲間と連帯し、独法化方針を撤回するまで何度でも提出行動を続けていく」と宣言して、1346筆の署名を政策企画局総務部秘書課職員に手渡しました。
 都立病院の民営化を阻止する闘いは、「労働者の命と安全を守れ」この正義性に立脚して、労働組合が職場で闘っていくことにかかっています。根岸病院分会は病院当局に対し休業補償、PCR検査、防護具の確保など要求してきました。正規労働者の休業補償はコロナ罹患(疑いも含め)の際は特別休暇とすると大きな勝利を勝ち取りました。しかし非正規労働者の休業補償はゼロ回答であり、闘いはこれからです。

●皆さんの意見を寄せてください!



10・25都立病院をつぶすな 医療従事者と住民のつどい

●報告
「公立病院と医療〜民営化は何をもたらすか」
杉井 吉彦さん(国分寺本町クリニック院長)
●アピール「都立病院をつぶすな」署名を広げよう
徳永 健生 (多摩連帯ユニオン根岸病院分会・分会長)
10月25日(日)午後2時〜4時半(開場午後1時半)
都立多摩図書館2階セミナールーム2 (国分寺市泉町2−2−26西国分寺駅南口)
参加費500円
主催 合同・一般労働組合多摩連帯ユニオン根岸病院分会


ニュースへのリンク


2020年8月2日日曜日

根岸病院分会NEWS 第9号



コロナに対する特別休暇の
回答をかちとる
組合へ参加し、
労働安全を確保しよう!


病院側の回答の内容(一部)
1.休業補償について
①コロナウィルスに罹患していないと診断されなかった場合は症状が治まるまで治療に専念する(特別休暇)
②コロナウィルスに罹患していると診断された場合、陰性になるまで治療に専念する(特別休暇)
・同居の家族がコロナウィルスに罹患した場合
当人(職員)が陰性と診断されるまで、出勤停止(特別休暇)
・委託先、または派遣職員がコロナウィルスに罹患した場合は出勤停止とする。
 その場合の処遇については、委託会社・派遣会社が対処する。
・子どもの養育、親の介護については従来通りとする

2020年5月11日月曜日

根岸病院分会分会NEWS 第8号

https://drive.google.com/file/d/1KFAj-CR8gpQPKvtGLzKxWrnbyjFYOUf9/view?usp=sharing


根岸病院分会はコロナ感染対策を訴え、
病院経営に、要求書を提出しました。

病院側に申し入れた内容(要旨)

① 休業補償について
 病院の責任で特別休暇として取り扱い、賃金補償をおこなうこと。
② 労働者の安全確保について
・PCR検査の拡充を積極的に求めること。
・簡易の検査キットを確保すること。
③ マスク、N95マスク、防護着、消毒液などの確保について
 病院の責任で対策を講じること。
④ 院内で新型コロナウイルスが発生した際の対策について
病院の責任で搬送先の確保、搬送方法などの対策を講じること。
⑤ 新型コロナウイルス対策に向けて病床の確保について
⑥ 情報開示について



 根岸病院で働くすべての労働者の皆さん!4月23日に根岸病院分会は、経営に対して「新型コロナウイルスに関する申し入れ」書を提出しました。休業補償、PCR検査の実施、防護用品の確保など6項目です。(本文は裏面)
 病院の責任として、感染拡大防止のために必要不可欠なものです。労働者自身が新型コロナに感染した場合(疑いも含む)、濃厚接触者となった場合は、インフルエンザ同様に、その期間は特別休暇としなければならないし、100%の休業補償を実施する必要があります。
 しかし、経営はいまだに明確な規程は明らかにしていない状態です。非正規の労働者も同様に休業補償する必要があります。
 ところが、病院経営側の返答は、許しがたいものでした。4月27日(月)に齋藤事務長から徳永分会長宛てに返答があったのですが、「4月5月には回答は出せない。6月には出せるかもしれない」というのです。忙しいから回答は出せないのだと!明日にでも感染者が出るかもしれない状況なのに、こんな対応はありません。分会は、30日には再団交要求書を出しました。
 職場の皆さん!命と生活を守るためにともに立ち上がりましょう!

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
http://youtu.be/Q1uej_CtWx4 5月1日、厚生労働省と首相官邸に対して、医療労働者を始めとして、抗議行動を行ないました。徳永分会長も発言しました。詳細は右のQRコードからどうぞ。





多摩連帯ユニオン根岸病院分会が病院経営に申し入れた内容

新型コロナウイルス対策に関する申し入れ


 新型コロナウイルスの感染者は1万人を超え、拡大の一途をたどっている。医療機関での感染も相次ぐ事態となっている。根岸病院における感染防止策もより具体性が求められている。患者と労働者の生命と健康を守り、感染拡大を防止するために、病院としての安全配慮義務の徹底を求めて、下記のとおり申し入れるので、文書回答とともに団体交渉により誠意をもって回答すること。


① 休業補償について
37.5度以上の発熱、風邪の症状や倦怠感、息苦しさを感じる症状、味覚障害・嗅覚障害など新型コロナウイルス罹患を疑う場合および感染した場合は、病院の責任で自宅療養とし、特別休暇として取り扱うこと。その期間は賃金補償を行い、労働者に不利益扱いを行わないこと。
派遣労働者、委託労働者に対しても同様の休業補償を行うこと、特別休暇を取得できるようにすること。
子どもの休校に伴う養育が必要な場合、親の介護が必要な場合、家族が感染した場合などについても、同様の休業補償を行うこと、特別休暇を取得できるようにすること。

② 労働者の安全確保について~PCR検査の拡充
感染拡大防止、労働者の安全確保に向けてPCR検査の実施・拡充は必須の課題である。しかし、現状は国が検査を抑制している現状である。保健所も業務過多、人員不足の中で検査が抑制されている現状である。
陽性か陰性かが判明しないと、感染対策は後手後手となり、患者も労働者も常に感染の危険にさらされ、根岸病院そのものがクラスターの発生源そのものとなる。これを阻むために、根岸病院が検査に消極的になることなく、積極的に検査の充実を進める方策を実施すること。一方で根岸病院として簡易の検査キットを確保して患者・労働者の安全を確保すること。

③ マスク、N95マスク、防護着、消毒液などの確保について
防疫用品の確保は必須の課題である。備蓄はどこまで確保されているのか?病院の責任で、備蓄が切れた場合も想定して、そのための対策を講じること。

④ 院内で新型コロナウイルスが発生した際の対策について

患者が新型コロナウイルスに罹患した際はどうするのか?病院の責任で搬送先の確保、搬送方法などの対策を講じること。
搬送先が決まらない場合は、当院での治療を実施する場合も想定する必要があるが、その際の対策も講じること。

⑤ 新型コロナウイルス対策に向けて病床の確保について

今後も院内で新型コロナウイルス疑いの患者が発生する可能性は高い。よって、そのための病床を確実に確保していく必要がある。そのための空床ベッドを確保するために入院制限・調整を行うこと。
検査の結果が判明するまでは、「陽性」として対処するため、防護着をはじめ確実に防護体制を用意すること。

⑥ 情報開示について
今後、新型コロナウイルスが院内で発生した場合は、ただちに報告し、入院の中止、外来の中止を院外に報告し、対策をとること。(以下・略)



労働相談の連絡先
℡: 080-9701-1971(徳永)
Eメール: kakumei289@gmail.com

多摩連帯ユニオンの連絡先は
八王子市明神町4−14−5
リーベンスハイム八王子2−203
TEL&FAX: 042−644−9914
Eメール: tamarentai.union@gmail.com

ニュースへのリンク

2020年4月25日土曜日

新型コロナウイルス対策に関する申し入れ

 2020年4月23日
医療法人社団 根岸病院
理事長 松村英幸 様
合同・一般労働組合 多摩連帯ユニオン
執行委員長 徳永健生
多摩連帯ユニオン 根岸病院分会
分会長 徳永健生

新型コロナウイルス対策に関する申し入れ

 新型コロナウイルスの感染者は1万人を超え、拡大の一途をたどっている。医療機関での感染も相次ぐ事態となっている。根岸病院における感染防止策もより具体性が求められている。患者と労働者の生命と健康を守り、感染拡大を防止するために、病院としての安全配慮義務の徹底を求めて、下記のとおり申し入れるので、文書回答とともに団体交渉により誠意をもって回答すること。
 
① 休業補償について
37.5度以上の発熱、風邪の症状や倦怠感、息苦しさを感じる症状、味覚障害・嗅覚障害など新型コロナウイルス罹患を疑う場合および感染した場合は、病院の責任で自宅療養とし、特別休暇として取り扱うこと。その期間は賃金補償を行い、労働者に不利益扱いを行わないこと。
派遣労働者、委託労働者に対しても同様の休業補償を行うこと、特別休暇を取得できるようにすること。
子どもの休校に伴う養育が必要な場合、親の介護が必要な場合、家族が感染した場合などについても、同様の休業補償を行うこと、特別休暇を取得できるようにすること。

② 労働者の安全確保について~PCR検査の拡充
感染拡大防止、労働者の安全確保に向けてPCR検査の実施・拡充は必須の課題である。しかし、現状は国が検査を抑制している現状である。保健所も業務過多、人員不足の中で検査が抑制されている現状である。
陽性か陰性かが判明しないと、感染対策は後手後手となり、患者も労働者も常に感染の危険にさらされ、根岸病院そのものがクラスターの発生源そのものとなる。これを阻むために、根岸病院が検査に消極的になることなく、積極的に検査の充実を進める方策を実施すること。一方で根岸病院として簡易の検査キットを確保して患者・労働者の安全を確保すること。
③ マスク、N95マスク、防護着、消毒液などの確保について
防疫用品の確保は必須の課題である。備蓄はどこまで確保されているのか?病院の責任で、備蓄が切れた場合も想定して、そのための対策を講じること。

④ 院内で新型コロナウイルスが発生した際の対策について
患者が新型コロナウイルスに罹患した際はどうするのか?病院の責任で搬送先の確保、搬送方法などの対策を講じること。
搬送先が決まらない場合は、当院での治療を実施する場合も想定する必要があるが、その際の対策も講じること。

⑤ 新型コロナウイルス対策に向けて病床の確保について
今後も院内で新型コロナウイルス疑いの患者が発生する可能性は高い。よって、そのための病床を確実に確保していく必要がある。そのための空床ベッドを確保するために入院制限・調整を行うこと。
検査の結果が判明するまでは、「陽性」として対処するため、防護着をはじめ確実に防護着はじめ確実に防護体制を用意すること。

⑥ 情報開示について
今後、新型コロナウイルスが院内で発生した場合は、ただちに報告し、入院の中止、外来の中止を院外に報告し、対策をとること。

・日時     2020年4月30日まで
・場所     根岸病院内

以上

申し入れ書へのリンク


2018年6月15日金曜日

根岸病院分会NEWS 第7号

https://drive.google.com/file/d/1ZGUARvhbYlMLiN410Wz9h2M8wzh_-uz4/view?usp=sharing


私たちは評価されたくない
病棟は労働者がまわしている
みんなで賃上げをかちとろう

 多摩連帯ユニオン根岸病院分会は賃金の評価制度には絶対反対です。
 組合は、3月給料日に支給された評価制度(ABC三段階評価)に基づく期末手当の支給に異議をとなえ、経営に対し団交を4月9日に申し入れました。経営は不当にも2カ月近く引き延ばし、6月11日に団交開催に至りました。
 団交直前にも「組合側の出席者を3名にしないならば、団交を中止する」と卑劣な妨害を加えてきましたが、真っ向から拒否し通告通り徳永分会長はじめ組合側6名の出席で団交をやりきりました。一歩前進です。
 経営側は斉藤事務長と池田事務次長の出席。組合側の提起した主要な団交議題は「三段階評価の評価基準および誰が評価し、いかなる方法で評価を決定したのかを明らかにする」ことです。労働者誰しもが疑問に感じていることです。
 斉藤事務長はこの当然の追求に「全て公表しない」と言い切りました。まさにゼロ回答です。断じて許すことはできません。
 そして、驚くべきは公表しない理由です。斉藤事務長は、「期末手当は賃金ではない。期末手当は就業規則で明示される月例給とは別である、あくまでも臨時的な『任意的恩恵的』手当であるから、職員に説明する必要は一切ない!」と言い放ったのです。組合の猛然たる抗議で賃金ではないの発言は撤回させました。しかし『任意的恩恵的』手当だと、この経営の労働者を見下した上から目線の暴言、働く仲間の皆さん、どう思いますか?余剰金を今回は労働者に分け与えてやる恩恵だという、この傲慢な発想こそが今回の期末手当には貫かれています。だからこそ評価基準など明示する必要なしと断言したのです。
 皆さん!賃金とは労働者が生きていくための生活賃金そのものです。自らが食っていくため、家族を養うため、子どもを育てるため、親の介護も必要であり、生活に潤いを与えるために労働者は労働しています。今回の期末手当の原資になったのも、昨年1年間、われわれ労働者が病棟再編のなかで保護室も増設され、認知症病棟も新設され、増大する入院患者に必至に対応することによってつくり出されたものです。労働者の賃金の一部であり、経営者が好き勝手に労働者を分断するために、恩恵的に上から分け与えるものではないのです。

病院の収入がアップしても絶対に春闘賃上げの原資にはしないと明言!

 組合は当然にも団交の席上、今回の期末手当の原資は、全て本年度の春闘賃上げ交渉の基礎的な原資そのものとして取り扱うべきであると追及しました。しかし即座に斉藤事務長・池田事務次長は「病院の収入がアップしても絶対に春闘賃上げの原資にはしない、ありえない!」と明言しました。「賃上げの原資にすれば、それは夏冬の一時金そして退職金にもすべて影響してくることになるから、それはできない」と、正直に経営の意図を吐露しました。
 昨年度は病院収入が上がったが、今年はそうなるとは限らないと、経営者の常とう手段です。経営者の狙いははっきりしています。労働者の生きるための賃金は徹底的に低額に抑え込み、儲けた時にだけ、恩恵的に特別にその一部を労働者に支給すると言ったのです。よって労働者は病院の収入を上げるために、病院の儲けを作りだすために、文句も言わずに黙って働け、そうすれば任意的恩恵的に手当てが支給される時もあると言い放ったのです。
 実際に本年度の医労連の組合との春闘交渉では、病院側が提示している賃上げ額は、わずか月に一律1950円の低額回答です。これを日額で計算すると、なんと1日で65円という缶ジュース1本も買えないという本当に許しがたい賃上げ額なのです。経営は労働者をなめるんじゃない!労働者の誇りを奪う今回の期末手当の支給による労働者支配を絶対に許してはなりません。

根岸病院分会に加入し共にたたかおう!

 団交の最後に、組合は三段階評価の評価は誰が決定したのかの追及に、最終決定は理事会にあると言明しました。組合はゼロ回答を許さず、理事会の中心である松村常務理事の次回団交への出席を要求して団交を締めくくりました。
 最後に今回の期末手当は、非正規労働者である派遣労働者・委託労働者には一銭たりとも支給はありませんでした。正規・非正規で分断し、正規労働者も分断するあり方を組合は乗り越えて闘います。根岸病院で働く全ての労働者の組合加入を訴え共にたたかうことを呼びかけます。組合はゼロ回答許さず、次回団交へ向け闘います。



https://www.doro-chiba.org/z-undou/pdf/20180701tabu.pdf



改憲阻止の先頭に国鉄闘争の旗を掲げよう
国鉄1047名解雇撤回!


国鉄闘争全国運動
7・1全国集会


改憲と戦争の安倍政権倒そう!
韓国から鉄道労組ソウル地本が来日
7月1日(日)13時30分(13時開場)
江戸川区総合文化センター大ホール
ニュースへのリンク

2017年8月1日火曜日

根岸病院分会NEWS 第6号

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBS0V4WHhPRHdzWU0/view?usp=sharing


病棟再編に異議あり!
このままでは事故が起きてしまう

★労働強化を許さず、組合に加入し闘おう!

 働く仲間の皆さんに訴えます。病棟再編が始まり数カ月が経過し、私たちの職場環境は大きく変わったのではないでしょうか? 入院患者は増加の一方で、ほぼ全ての病棟は満床に近い状況です。労働組合としては、労働強化が進み、職場・患者の安全が維持されているのか、危惧を抱かざるを得ない状況と考えます。多摩連帯ユニオン根岸病院分会は病棟再編に異議を唱え、まずはA2病棟の保護室増設に対する団体交渉を申し入れてきました(5月2日の団交報告は最後に掲載)。
 A2病棟の保護室増設は保護室が2床増え、保護室9床と準保護室2床で 11 床体制となり、6 月中旬から稼働開始となりました。明らかに労働の密度は高くなり、ベッドコントロールは無理を重ねている状態です。経営者は、病棟の現状を把握しているでしょうか? 急性期の入院患者が次々と入院し、措置入院にも対処し、症状の安定しない患者さんが多数存在するときもあり、一人一人の患者さんに対する充分なケアも確保できない中で、労働組合としては「このままでは事故が起きてしまう」と、危機感を持つに至っています。
 組合は労働強化を許さず、人員増をはじめ十分な体制を確保するために、正規・非正規問わず労働組合に加入し共に闘うことを呼びかけます。「医療事故をタブーとせず積極的に討論できる」組合をつくりだしたい。このことを労働者の皆さんに訴えるにあたり、根岸病院分会・分会長である徳永の経験を以下に記します。

★徳永分会長の事故の経験より

夜勤で事故に直面


 私は、2011年4月上旬の夜勤勤務中に、B5病棟ホールにおいて朝食の目前に事故に直面しました。当時、B5病棟は介助者も多く、午前5時を過ぎると、最後のオムツ交換を行い、順次車椅子に乗車させ、ホールに移動させていきました。私は高齢の女性患者(Aさん)を車椅子に乗せたが、普段から座位がうまく保てない状態で前屈となり、まだ眠気も残っている状態であったので、体交枕を大腿の上に立たせて置き、座位を保てる状況にしてホールに残していきました。そして朝食前の配薬を訪室しながら行っている最中に早番のスタッフから事故の一報が届きました。駆けつけると、Aさんは前屈の状況で体交枕に顔面がうずまり窒息状態となりチアノーゼで発見しました。即座に看室に移動し、当直医・師長を呼び、ルート確保・酸素吸入・心マを施行し、一命は取り留めたものの、植物状態に陥るケースとなった事故でした。

医療事故をめぐり討論会

 私は以後、スタッフと共にAさんの看護に全力であたり、同時に「なぜ事故となったのか?」と真剣に考えました。当時、私は根岸病院労組内での路線論争の末に「除名処分」(10年10月)となっている状況で、私は後に所属することになる多摩連帯ユニオンの仲間たちに相談しました。そこで浮かび上がってきたことは、「事故直前の3月に病棟異動し、人手不足の中で、異動して1ヶ月も経たないうちに夜勤に入り、事故当日は2回目の夜勤であったこと」「事故当時は、3・11震災-原発事故の直後で病院全体も緊迫していたこと」を話し合いました。そこで「医療労働者にとって事故と無関係な人はいない」と方向性を導き、積極的に病院内での討論することに決めたのです。
 そこから私は病棟内で事故問題についての討論会を呼びかけ、病院での学習会でも問題提起し、また根岸病院労組へも討論会への参加を要請しました。討論会は2回開催し、多くの同僚たちが集まり、労組執行部も参加しての討論となりました。その討論で得たものは「事故は医療労働者にとって切実な問題で、誰しもがなんとかしたい」と思っていることでした。そして「人手不足が問題だ。病院の営利優先の経営が問題」「派遣労働者の首切りは(10年11年と大量雇い止めを強行)おかしい」の意見が出されました。その討論の中から、私は看護部長に対して「病棟異動直後の夜勤について1カ月は行わない」などの改善項目をまとめて提出しました。要請書に対する回答はなされませんでしたが、この事故をめぐる討論会で得たものは大きく、根岸病院で働く皆さんと共有できればと思い、ここに記しました。

医療事故と向き合う組合を

 そして私は「医療事故と労働条件悪化は不可分一体の問題である」という思いに至り、医療事故に積極的に闘えない根岸病院労組ではなく、闘う労働組合が必要であるとの一念から2014年10月に新たに多摩連帯ユニオン根岸病院分
会を立ち上げました。
 多摩連帯ユニオン根岸病院分会は、働きやすくなる職場を作りだすため闘っていきます。





A2病棟再編問題について団交開催(5月2日)

団交拒否はね返し団交実現

 労働組合は昨年の11月以来、A2病棟再編=保護室増設についての団体交渉を申し入れてきました。しかし以来、経営は団交ルールの策定なく団交はできないとして、団交開催を拒み続けてきましたが、不当な妨害をはね返して5月2日に団体交渉開催を実現しました。経営側は斉藤事務長と池田事務次長の2名、多摩連帯ユニオンは徳永分会長をはじめ6名が参加しての団交となりました。

保護室増設は安全問題に直結

 冒頭、池田事務次長から「なぜ病棟の改修が団交議題になるのか?」「今回の改修には3つの目的がある。①緊急的な入院に対応しなければならない。②男性女性部屋が一杯で入れない場合がある。よって個室として使える部屋を確保したい。③緊急事態が(患者の症状悪化)生じる時がある。その時に個室を使用する。」と説明。組合側からは「今回の再編は、保護室の増設であり、それは労働強化につながるし、夜勤においても二人体制で保護室が全部埋まることを想定しても安全対策から問題があると、だから人員の問題であるし、労働条件の不利益変更として団交議題として取り扱うべき」と反論。

残業は発生しない―斉藤事務長

 斉藤事務長からは、「労働の負荷がかかるかは、病棟長の判断も必要で、病棟長と話してもらいたい」と、人員の確保は病棟長の判断として、労働組合との交渉を軽視し、自らの経営責任を放棄する有様です。団交の議題として進めるべきの主張には、「残業が増えたかどうかの事実が必要。(6 床から 2 床のベッドに減ったのだから)残業はないと考えている。団交するならば、何が問題なのかをクリアにしてほしい」と。組合側は追及を続け、今回の決着点は「議題が整理されれば、再度団交を行う」ことで労使の合意をとりつけ終了しました。

職場をまわしているのは労働者


 経営側の説明には全く誠意はありません。池田氏が説明した 3 つの目的はすべて、A2病棟の労働者がこれまでも無理してでも患者を受け入れるためにベッドを調整して行ってきたことです。経営が言いたいことは、ベッド数まで減らしたのだから、人員も増やす必要はないし、残業も発生しないから、文句も言わずに、重症患者も入院患者も全て受け入れろということです。入院患者は単なる数ではなく、それぞれが症状も違うし、重症度も違う、合併症がある場合もあり、ベッド数が減るかどうかが本質ではないのです。
 他の精神病院でも医療費削減のためにベッド数を減らし急性期ベッドを増設する動きが始まっています。根岸だけの問題ではありません。労働組合は今回の病棟再編を労働強化・合理化攻撃として追求し、団交をさらに要求し、職場の団結をつくりだしていきます。
 事実、A2病棟では残業は発生し、他の病棟も満床に近い状況の中で、労働強化がはかられていることは間違いありません。「このままでは事故が起きる」と、労働環境を変えなければならないと、労働組合は闘います。病棟再編について、ぜひとも組合に労働者の皆さんから意見を寄せてください。ともに闘いましょう!

ニュースへのリンク

2017年3月22日水曜日

団交を開け!

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBLS1EUnpWN0pGdGM/view?usp=sharing

 働く労働者の皆さんに訴えます。根岸病院分会は昨年11月17日に「A2病棟の再編計画」について団体交渉を申し入れました。この計画は、A2の大部屋1室の6床をつぶして2床の個室(施錠できる部屋)に作り変えるものです。
 病棟で説明会も開催しましたが、なんのためにベッド数を削減してまで作る必要があるのか、全く意味が分からない状況でした。病棟の誰しもが賛成していません。患者さんにとっても、療養生活を送りながら、その横で改築工事が行われるのは、迷惑そのものではないでしょうか。
 許しがたいことに、経営は団交申し入れしてから4カ月が経過しても団交の日時を設定しません。「団交ルールが策定しない限り、団交は開けない」として、団交引き延ばしをはかっています。組合は即座に団交ルール案を提出したにも関わらず、経営は1月に団交ルール案を提出し、以後3回の事務折衝を行いましたが、平行線のままです。組合は事態打開のために8項目の質問状を提出しましたが、「回答はしない」と対応しています。許せません!
 「使用者は正当な理由なしに団交を拒否できない」「団交を申し入れたら応諾義務がある」これは基本中の基本です。経営がやっていることは、「団交ルール」を盾に労働組合活動を制限しようとしているのです。経営の要求する団交ルールとは、団交時間は1時間に限定、団交日時の設定期間も設けない(組合は1カ月以内に設定することを要求)、録音も認めないという不当極まりないものです。
 そもそも団体交渉に制限を設けること自体が間違っています。組合員はもとより、根岸病院で働く労働者なら誰しもが団交に参加できるように門戸を開くべきなのです。
 はっきり言って、昨年からの病棟再編は職場に混乱をもたらしています。入院をどんどん受け入れること、回転率を上げることが自己目的化されています。しかし人員はギリギリで、A2病棟では日勤帯で大部屋、保護室を看護師一人で対応することが常態化しています。
 経営は不当労働行為を止めて、ただちに団交を開催するべきです。労働者の皆さん、組合に加入し闘おう。

ビラへのリンク

2015年9月30日水曜日

経営は逃げるな 団交を開け!!

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBZVJsUmNLWV9fdlk/view?usp=sharing


 2015年9月29日発行 第4号



経営は逃げるな 団交を開け!!


 全ての労働者の皆さんに訴えます。多摩連帯ユニオン・根岸病院分会は経営に対し、清掃労働者(太平ビルサービス委託)の全員雇い止め解雇について2月、5月と団体交渉申し入れ、3回の事務折衝を行い、7月には組合名称を「多摩連帯ユニオン」と改称して再度の団体交渉を申し入れました。しかし経営は半年以上経過しているにもかかわらず、いまだに団交に応じていません。経営は完全に逃げまわっています。明らかに組合嫌悪であり、団体交渉拒否の不当労働行為であり、断じて許さず、組合は闘います。
 経営は団交要求に対し、「団体交渉は行います」「団交ルールがないまま団体交渉は行いません」と通知書で繰り返しています。経営の固執する「団交ルール」とは、団交を開かないための方便です。8月に斉藤事務長と話し合いを持った際に、徳永分会長から「団体交渉権は労働組合の権利である。ただちに団交を開催すべき」「団交を開かないことで、組合の影響力を低める支配介入である」と追及しました。そして「根岸病院労働組合と同様に、団交を院内で、時間内で行え」と要求しました。斉藤事務長は口頭で「院外で、時間外で多摩連帯ユニオンとは団交を行う」方向と言っています。さらに根岸病院労働組合には事務所も組合掲示板も貸与しているが、多摩連帯ユニオンには貸与しないと明示しています(4月15日付回答)。これが多摩連帯ユニオンに対する経営の「団交ルール」です。労働組合は労働者の自立した独自の団結体です。団体交渉権も、さらにはストライキ権も労働者の権利を守る独自の権利であり、経営が侵害することはできません。団交を開け!

労働者の声に応えて、団交を開催しろ!

 根岸病院分会は、15春闘アンケートで46名の方から協力頂きました。団交が開催されない中で、春闘要求が提出できませんでした。協力頂いた労働者の皆さんに謝罪するとともに、改めて秋闘の要求としてまとめ経営に提出します。以下は具体的要求の一部を紹介します。

【アンケート結果】

5.賃金について
・消費税が上がった分くらい(年単位)2名 昇給2000→4000
・昇給が少なく不満感じる 具体的には4~5000円 基本給が2種あることも不満。

6.夜勤について
・コンスタントに入れて欲しい。収入にばらつきが出るので困る
・夜勤手当少なすぎる。忙しい病棟は3人夜勤が妥当。
・3人夜勤にしてほしい
・忙しい病棟、急性期病棟は人数を増やしてほしい
・夜勤手当については現在の金額になった経緯を知りたい
・手当が安い 特に介護度が多い病棟には追加手当を出してほしい
・手当はもっと欲しい、特に当番日、入院があった日は別途支給があってもいいと思います。3人体制にするなど。
・夜勤手当アップ希望 3名

7.残業について
・サービス残業が多い
・清掃業者分の負担が大きく、その分改善してほしい
・残業の申請をしやすくしてほしい 4名
・15分単位で支払うべき。タイムカードで判断すればよいと思う。申請など必要なし。
・残業申請の出し方に不満あり 師長の許可をもらってから決められた時間は納得いかない。あくまで残業したものについては誰でも師長の許可なく申請できるべき
・残業手当3日以内というのはどうかと思う
・病棟によりかたよっている

8.労働組合への期待、要望について
・住宅手当など各種手当で賃金の底上げをしているのはおかしい。基本給の見直しをしてほしい。
・掃除業者を入れてもらいたい
・補助の人数を増やしてほしい
・働きやすい労働条件になるよう頑張って下さい
・職員の声、要望が一つでも多く叶えられることを期待しています。
・代表としていつもありがとうございます。このように意見を拾って、それを活かしていただけたらうれしいです。

ビラへのリンク

2015年5月1日金曜日

団体交渉要求書

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBbGpBRm9vN0h0Zjg/view?usp=sharing


2015年5月1日
医療法人社団 根岸病院
理事長 松村 英幸 様
合同労働組合八王子
執行委員長 清水 啓安
合同労働組合八王子 根岸病院分会
分会長 徳永 健生

団体交渉要求書

 合同労働組合八王子は2月4日、2月19日に経営に対して団体交渉要求書を提出しました。しかし未だに団交は開催されていません。斉藤事務長とは、3月3日、3月24日、4月6日と事務折衝を行ってきましたが、日時を設定することを拒み続けています。これは明らかに団交の引き延ばしであり、事実上の団交拒否の不当労働行為です。
 さらに4月15日付で組合に回答書を送付してきました。団交開催に当たり、経営側が条件をつけることなど認められません。組合は以下の点で経営側の不誠実な対応を指摘するとともに、あらためて下記団体交渉に応じることを求めます。
(1)「団交ルールの組合案の提示」について
 社会通念に則ったルールに基づいて団交を行うことは当然です。逆に団交ルールの制定を口実にした団交の引き延ばしは不誠実団交にあたり、明らかな不当労働行為です。
(2)「団交議題の明確化-労働強化を具体的に示せ」について
 団交開催に条件を付けること自体が問題であり、引き延ばしを止め団交の設定を求めます。
(3)「組合事務所・掲示板の貸与」について
(4)院内・時間内で団交を行わない旨の発言について
 (3)(4)に関し、合同労働組合八王子に対しては、医労連・根岸病院労働組合と異なる対応を行っています。これは組合間差別であり、明らかな不当労働行為です。
2015年5月9日までの文書回答を求めます。


1. 議題  
2015年2月19日付団体交渉要求書のとおり
(1) 病棟に配属されている清掃労働者(太平ビルサービス委託)の2月末での契約終了について
(2) 斉藤事務長の度重なる団体交渉要求拒否について
(3) その他

2. 日時 
2015年5月15日まで 9:00-16:50の時間帯

3. 場所 
根岸病院内

以上

要求書へのリンク

二つの組合で、なぜ対応が異なるんだ

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBQ0hRUi1jMlItQTA/view?usp=sharing


2015年5月1日発行 第3号
二つの組合で、なぜ対応が異なるんだ
団交引き延ばし止めろ

 合同労働組合八王子・根岸病院分会は、2月4日付、19日付で経営に対して、団体交渉要求書を提出しました。2月末で太平ビルサービスとの契約が解除され、病棟配属の清掃労働者が雇い止めされたことに対してです。本来ならば2月中に団交をしなければならない問題です。しかし、経営は今に至っても団交を開催しようとしません。不誠実な対応であり、「団交を受け入れる」と表明しながら、団交開催を引き延ばし続けてきました。

雇い止め・労働強化許さない! 組合の当然の要求に応じろ

 経営側の要請で斉藤事務長との事務折衝を3回にわたり繰り返しました。経営は「団交議題の明確化」「団交ルールの設定」を条件として、組合の要求する団交日時の設定を拒み続けてきました。経営の狙いは団交引き延ばしであり、不当労働行為そのものです。
 さらに斉藤事務長は、「合同労組との団交は院外で時間外で考えている」と発言ありました。医労連・根岸病院労組との団交は院内で時間内で行うが、合同労組八王子とは真逆の対応でのぞむというのです。2つの組合で、なぜ対応が異なるのか、理由を問うと、斉藤事務長は「それが病院の方針だ。それが理由だ」と答えるのみです。正当な理由などないのです。この問題も組合間の差別であり、明確な不当労働行為です。経営が団交開催にあたり、条件を提示し、その条件をのまなければ団交を開催しないなど言語道断です。
 根岸病院分会は、委託の清掃労働者が経営の一片の通知で契約終了=全員雇い止めという攻撃を認めることはできません。いま現在も根岸で働く委託・派遣労働者の雇用・労働条件を、正規と非正規の労働者が団結して作り出していくためにも、労働組合は団交開催を勝ち取る決意です。本日5月1日はメーデーの日であり、「8時間労働制」を労働者が実力で勝ち取った労働者の闘う日です。合同労組八王子は再再度の団交要求書を経営に提出します。経営は団交引き延ばし・不誠実団交を止め、団交に応じることを要求します。共に闘おう!

ビラへのリンク

2015年2月12日木曜日

病棟清掃の委託契約解除に抗議する 2015・2・12

https://drive.google.com/file/d/0B4d9Rtjp0SVBRUp2bXJaamdNRzQ/view?usp=sharing


病棟清掃の委託契約解除に抗議する
委託労働者も根岸で働く同じ労働者だ!
  

根岸病院で働く全ての労働者に訴えます。委託労働者の皆さんに訴えます。

 経営は、突如として2月末で病棟清掃業務で委託している太平ビルサービスとの契約を解除すると通告してきました。これによって病棟清掃で働いている清掃労働者の根岸病院での仕事は奪われます。9人の清掃労働者は全員パートの非正規労働者で、時給は東京都の最低賃金888円で搾取され続けてきました。委託労働者は次の現場が決まっているわけでもなく、経営の一片の通知で職場が奪われることは、事実上の解雇と言っても等しい状況です。
 合同労組八王子・根岸病院分会は今回の事態を、2010年7月以来、委託労働者が同じ根岸病院で働いてきたものとして、断じて黙って見過ごすことはできません。さらに、残された病棟清掃の仕事は、いまいる根岸の労働者が再び行えということが経営から提案されました。まさに委託労働者からは職場を奪い、ギリギリの人員で働かされている根岸の労働者には労働強化が強制されるという、断じて許しがたい攻撃です。大合理化攻撃であり、労働強化であり、人件費削減であり、安全破壊であり、団結破壊の攻撃です。労働組合は15春闘の課題として、2月4日には団交要求書を提出しました。(裏面参照)

経営は団交拒否を止めろ!


 しかし面談した斉藤事務長は団交要求書の受け取りを拒否し、根岸病院分会を労働組合として認めない、団交はしないと、病院の方針だと明言しました。労働者の団結権を奪う不当労働行為そのものです。合同労組八王子は、この暴挙を徹底的に抗議します。経営には団交要求書、抗議文、組合員通告を郵送しました。経営は団交を開け!(2015・2・12)

ビラへのリンク

2015年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます




あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。