2021年闘う新年の挨拶
生活できる賃金をかちとろう!
2021年、
根岸病院を命と生活を守る職場にしよう!
年末年始の勤務お疲れ様です。再び感染爆発の状態に入り1日1000人超も時間の問題です。病院でのクラスターも頻発。根岸病院の隣には12月にコロナ専門病棟が開設され緊迫した事態が続きます。
政治家は医療体制のひっ迫、行動の自粛を休業要請と声高に叫びますが、問題の本質はそこにあるのか。私たち医療労働者の労働環境・労働条件が劣悪な状態にあることが問題なのです。
ボーナス(一時金)カットなど冗談ではありません。コロナ禍の中でこそ労働組合の闘いが必要です。根岸病院で働く全ての仲間へ、年頭にあたり多摩連帯ユニオン根岸病院分会から闘いのあいさつを届けます。
医療崩壊の原因は経済優先の菅政権にある
感染拡大、医療崩壊の最大の原因は、安倍政権同様の菅政権の「命より金もうけ(経済)」を優先してきたこの社会のあり方にあります。コロナが医療崩壊を招いたのではありません。経済を優先するがゆえに、医療・介護・福祉の公的支出を「ムダ」と切り捨て、社会保障を徹底的に削減・縮小したことによって引き起こされた人災そのものです。
大阪・東京のコロナ専門病院の破綻的現実
全国初のコロナ専門病院となった大阪市立十三(じゅうそう)市民病院では、医師・看護師ら20数人が離職し、計画通りに患者受け入れが進まない事態です。体外式膜型人工肺(ECMO)もなく、人工呼吸器も 2 台しかなく、院長が「うちには戦うすべがない」という状態です。現場を無視して、総合病院を場当たり的にコロナ専門病院に変えたことで感染症に対応できず、「まともな治療を行えない」と退職者が続出したのです。この破綻を作り出したのは、「維新の会」政治そのものです。橋下府政のもとで十三市民病院は独立行政法人化され、府立最大規模の看護専門学校は閉鎖に追い込まれました。看護師不足、医療崩壊は、公的医療を切り捨てたことによる結果です。
東京もまったく同様の事態が進行しています。府中療育センターの旧施設を改修したコロナ専門病院も100床用意すると言っていましたが、32床でスタートしました。人員が足りないのです。医師3人と看護師19人を8つの都立病院からかき集め、当然足りずに、29人は感染症対応未経験の「小児総合医療センター」と「神経病院」から集めている事態です。これで緊急時に対応できるのか、夜勤体制は成り立つのか。
都立病院の組合である都立病院病院支部は、コロナ感染の最初から人員の拡充を要求してきたが、都は無視し、すでにパンク状態の都立病院から人員を引っこ抜いていると怒っているのです。この医療崩壊の中で小池都知事は都立病院の独立行政法人化をあくまでも進めようとしています。必要なのは、「都立病院の独法化を止めろ」「独法化された公社病院を元に戻せ」の声を上げましょう。
根岸病院における冬季一時金のまやかしについて
根岸病院でも全職員が昨年はコロナ感染と
対応しながら仕事に取り組んできました。昨年12月10日には冬季一時金が支給されました。掛け数は前年同様で基本給×2・98カ月です。掛け数は下がることもなく、2・98は他と比べても多いように感じるかもしれません。しかし基本給は他と比べても低く抑えられています。この基本給には、とんでもないまやかしがあることを明らかにします。
根岸病院経営は1991年3月1日から初任給の大幅切り下げを強行しました。切り下げ額はとてつもなく大きく、最大で看護補助は月額58100円、准看護師は月額43980円、看護師は月額20970円という賃金破壊とも言える大攻撃でした。実に年で換算すると、補助さんは夏冬一時金含めて100万円近くが減額されたのです。2・98カ月といっても、その内実は大幅切り下げなのです。さらに派遣労働者には、雇用関係が派遣会社にあるということで、派遣先である根岸病院は一時金も退職金も保証しないという劣悪な労働条件なのです。
2021年の春闘において賃金の大幅賃上げを経営に要求して闘いましょう。多摩連帯ユニオン根岸病院分会は本腰を入れて賃金闘争に立ち上がります。さらに、コロナ対応の安全対策も全く不十分です。安全対策で不安なことを組合へ集中していただけるようお願いします。
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